学校管理職に挑戦される方、論文や面接試験に向けて準備を進めていらっしゃる先生方にはこのような心境になられている先生方はいることと思います。
一度は決めた「学校管理職への挑戦」…いざ準備を始めると、いろいろな難題があり、最近は「自信がない、迷いが生じている」こんな先生方に向けて書いた記事です。
この記事では、論文の基本的な書き方が理解できます。目指すゴール像は「試験日当日、どのようなテーマの論題にも対応できる“論文の基本形”で書くことができる自信」です。学校管理職を目指すうえでの迷いがなくなることを目指してまとめました。
私は元公立中学校の校長です。今までの経験を活かして「学校の先生」と「子育て中の親御さん」を応援する「ワダチブログ」を運営しています。
それぞれの学校現場で、中心になって活躍されている先生方の学校管理職試験挑戦の有効な対策になれば幸いです。
教頭試験論文の合格する書き方!学校管理職試験対策
教頭論文の慣れ書きやすくするためのコツについて、教育論文の書き方ポイントを二つの視点からまとめました。
1.教頭論文書き方ポイント1 「論文の基本形」をマスター
基本形1 論文の基本形は「序論」・「本論」・「まとめ」の3部構成です。さらに、文字数分量のバランスを一定にすること、これが論文の安定した書き方の大原則です。
「序論・本論・まとめ(結論)」の3部構成、その書く分量バランスも一定にして自分のパターンを確立します。自分自身の型をつくることをおススメします。
基本形2 論文全体の「序論・本論・まとめ」のバランス
「文字数」分量バランスの例30行の場合
序論 6行
本論 (柱1)10行
(柱2)10行
まとめ 4行
これは一例ですが、このように一定の型に当てはめると、論文を書くということに次第と慣れるとともに描きやすくなるのも事実です。
2.教頭論文書き方ポイント2「序論」「本論」「まとめ」の役割区分
- 「序論」では、出題テーマの「教育課題=問題点」に対する現状認識を書きます。そして、解決の方向性をしまします。その方向性とは「本論」の内容のことです。
- 「本論」では、どんなテーマで論題が出されても「二つの具体的方向性」で書きます。学校全体として2本柱で(1)・・・・(2)・・・・の二つの方向性から実践して課題解決を目指す書き方にします。
「本論」は2本の柱に決めます。
「柱」とは、出題のテーマである「学校課題」を解決していく視点:方向性や方法を簡潔に表現して書きます。
設問に対し、「私は管理職としてこのように取り組み、解決します」という明確に表現してください。
「具体的な策」については、かつて仕えた校長先生や教頭先生の実践例でも大丈夫です。「自分の実践じゃないと書いてはいけない」というものではありません。
- 「まとめ:結論」では、学校管理職として、課題に真摯に向き合い解決する覚悟をしっかりと表現して書きことで、論文を締めくくります。
次は、論文の成否の山場、本文中の書き方について述べます。
教頭試験論文問題の中心!本論「論・例・策」の書き方
論 柱建ての理由を述べる
「柱」に示した方法が、なぜ課題解決に有効なのかを書くのが「論」です。その理由を簡潔に書きます。
例 効果的だった(前任校・現任校)の具体的取組によって
効果的な変容の事実を述べて表現します。教育実践の例を書くものですから、現任校や前任校で行った実践でよいので、その取り組みと、その結果このような成果を出すことができたというように、必ず「成果」と「結果」を書きます。
策 論文の学校課題に対する「実現可能な、解決策」を述べる
現任校や前任校の校長先生等の実践例を受けて、あなたが管理職として課題解決に向けて具体的に行う実践策が「策」です。
「この候補者は、管理職として学校管理がしっかりとできるだろうか」「具体的、かつ効果的な策を持っているだろうか」ということを探るために出題しています。あなたがどのような策を持っているかが合格への決め手になります。
学校管理職試験「教頭論文」を書くうえでの最重要注事項
1.教諭ではなくあなたは管理職!「教頭の立場で論文を書く」
「自分自身が、管理職になったつもりで書くこと」が合格論文の大前提です。
- 生徒一人ひとりの 笑顔あふれる○○中
- 保護者の方々の 笑顔があふれる○○中
- 地域の方々の 笑顔あふれる○○中
- 先生方の 笑顔あふれる○○中
教頭論文試験では、先生方や保護者の信頼、地域への働きかけ等、広い視点からの論文をイメージしてください。
2.学校管理職論文は「すぐに書きはじめない!」
問題用紙が配布され初めにすることは、出題の意図を分析すること。最低でも5分は考えてみてはどうでしょうか。
出題の意図把握するには「時間とって考える」ことが大切です。論文の問題を読んですぐに書き出すのは的外れの論文になる可能性が大です。
序論では設問題意の「自身のとらえ方」を定め、本論の柱2本はどのように表現するか、具体策は準備できているか等、論文脇にでも走り書きをして確認していきます。
3.自分の「論文は作成のスピード」を理解する
はじめは「パソコン」で書きながら勉強することをおススメします。
理由は、繰り返し繰り返し自身の論文を「推敲し修正」する必要があるからです。考えを練って論文構成や具体的な策を練りだしてください。
次の段階に「実際の時間設定」の中で「論文を書ききる練習」をしてください。何度も何度も文章を書くことで暗記してください。
ひたすら「鉛筆等で書く練習」を続けます。自分自身の書きあげるスピードを把握しましょう。
管理職試験当日の時間設定が仮に80分ならば、このような配分はどうでしょうか。
何も考えず書ききるだけで仮に60分かかったとしましょう。残りの時間は20分です。そこで、「設問分析に5分~7分」「本論に各柱に+3分」「振り返りに7分」を割り振る考え方です。
- 設問分析 5分~7分
- 序論 10分序論
- 本論 柱1 20分 +3分
- 本論 柱2 20分 +3分
- まとめ 10分
- 見直し 7分
次は、日頃の管理職試験の勉強のモヤモヤについて考え方を解説します。
学校管理職試験挑戦!迷いを振り払う考え方
今は「教頭試験、校長試験」の突破が目標だと思います。そのための勉強です。厳しく忙しい毎日をお過ごしのことと思います。その中の勉強は精神的にも負担なことでしょう。
校長選考が合格すると、よくこんな会話がなされるそうです。
「おめでとう。これでやっと勉強から解放されたね…」
この会話に、みなさんには違和感がありませんか?
教頭先生になるということは、将来、校長先生を目指すということでもあります。
学校管理職とは、現状を把握し、正しく判断して自分の責任で決断します。先生方への影響力を及ぼし、リーダーシップを発揮することが求められます。理想の学校づくりを進めるには、保護者や地域の方々の信頼も勝ち取らねばなりません。
今の自分で大丈夫ですか?
校長になると、あなたに「勉強しなさい」という人は極点に少なくなります。学び続けないことに不安がありませんか?
私は、校長1年目2年目と必死に勉強しました。勉強と言っても「読書」であり、言葉を集め自問し練り続けました。そして、「教育信条・教育観・指導観・生徒観、理想の教師像」等々について考え抜きました。
少しづつ、少しづつですが、地力がついてきた感覚はあります。
教頭試験で法規を学ぶこと、論文を書くこと、面接練習をすること、すべて管理職への自分づくりです。目標は「合格」です。しかし、
管理職試験の「学びの目的」は「管理職にふさわしい人物になる」ことです。一喜一憂することなく、地道に学び続けることを日常生活の中に取り入れてみてください。
誰よりも、未熟さを自覚し、謙虚に、謙虚に。
教育実践のプロであることを誇りにしたいものです。
教員採用選考の方向けですが、今一度どんな先生が求められているか、ご自身の再整理にお役立てください!
教頭試験論文の合格する書き方!迷いを振り払う考え方 まとめ
今回は
【教頭試験論文の合格する書き方!学校管理職試験対策での迷いを振り払う考え方】
をテーマにして、「論文の書き方と注意点」を記事にまとめました。管理職に挑戦する決断した先生方への「応援メッセージ」です。少しでもお役に立てましたら幸いです。
この他にも、関連記事が多数ありますのでどうぞ「ワダチブログ」をご覧いただけるとありがたいです。