教師を志し教員免許の取得には、教育実習が必須です。その第一歩が母校等に直接電話をかけて、教育実習の受け入れの内諾を受けなければなりません。
私は元中学校校長です。多くの教育実習生に出会い期待を込めてお話をしてきた経験をもとに、どんな手順で教育実習受け入れの内諾をいただくか、事前にしておく準備等、具体的に提示します。
母校に電話一本をかける、そのかけ方一つにあなたの人柄が映し出されます。電話をかける時期と時間帯、その際の礼儀作法、心構え等を丁寧に解説していきます。
学校によっては、直接学校での面接をして教員志望の意志の確認後、受け入れを決定するケースもあります。この記事の特色は、「学校が何を考え、教育実習生に何を期待しているか」その本音がわかります。
この記事で「しっかりと対策」が取れます。心を落ち着けて教育実習に臨めるようにまとめました。
私は「先生方や生徒、子育て中の親御さん」を応援する「ワダチブログ」を運営しています。生徒指導の手法が理解できる記事もあります。参考にしていただけたら嬉しいです。
1 教育実習の内諾をもらう電話のかけ方! 電話をかける時期と時間帯
教育実習の内諾をもらう「電話のかける時期は?」
教育実習の内諾をいただく電話をかける時期は「一般的には、教育実習前年度の4月月末から5月頃」がいいでしょう。
大学4年生で教育実習を実施する場合、教育実習前年度の大学3年生の5月頃までに依頼の電話を入れてください。(決まったルールはありません。各学校によって様々です。)
受け入れる学校側にも様々な異なる実情がある
学校規模によって差異はありますが、実習生を受け入れる「適正人数」があります。
現場の先生方にとって実習生の指導は、正直負担感を感じるものです。事実、普段の通常常務に実習生指導が「プラス」されるわけですから。
しかし、ふり返れば自分自身も教育実習で母校にお世話になっているわけですから、どの先生方も一生懸命に指導してくれるものです。
注意事項は、たまたま実習希望者が多く集中してしまいますと、遅れて連絡を入れた実習生を受け入れにくい状況もでてきます。(受け入れを前期や後期に振り分け調整しています)
そのような事情から、できるだけ早く内諾を得た方がいいかと思います。
具体的な対策として「大学2年生の2~3月頃に、“再来年”の教育実習をさせてたいただく依頼の電話をかけてみるのもいいかと思います。
そこで、新年度何月から受付開始なのかを伺えばよろしいかと思います。ケースによっては、その場で受付をしてくれる学校もあります。
2 教育実習の内諾をもらう「電話をかける時間帯は?」
教育実習の内諾をいただく「電話をかける時間帯は?」
16時過ぎあたりが無難です。
学校では「教務主任の先生」が一般的には教育実習生の全体像を担当しています。教務主任は学校の運営の中心となって教頭先生を補佐する職務の先生です。
学校の中で一番忙しく仕事をなさっている先生の一人です。学校は通常、朝の時間帯から忙しいです。登校の安全確認から授業が始まり、給食や清掃の時間と学校の時間割は密で忙しいです。それらの時間帯は避けてください。結論、いわゆる放課後の時間帯が無難です。
実は放課後も会議や諸活動で席にいない場合もありますので、学校側の指示に従ってください。
3 教育実習内諾をもらう「実際の電話でのやりとり」(例文)
ココで、実際に電話をかけるやり取り例をご紹介しますので参考にしてください。
これだけですが、簡単とあなどるなかれ!これは誰でも言えますが、受け手が「感じのいい学生だなあ」と感じる話し方になっているかが大切です。
依頼者が丁寧に話すのは当たり前で、問題は受け手が、その誠意や熱意を感じる話し方になっているかがポイントです。
その後、実習生担当の先生から「担当の○○です。〇〇を確認をさせてください」と、質問に答える場面になります。必要最小限の確認内容が電話で行われますので事前に整理しておきましょう。。
・所属大学と名前、何回生か、(母校では何年度卒業か、当時の学級担任の先生の名前)
・教育実習を受けたい科目
・教育実習期間が2週間か3週間か4週間かを伝える
・事前訪問の日程調整
・オリエンテーションの日程確認
大学への「内諾確認」の提出書類等の依頼確認
私は教育実習に理解がありましたので、例外的に卒業生以外の実習生も受け入れた経験がありますが、多くの学校は「卒業生」+「教員志望」の二つを受け入れ条件にしています。(嘘をつけというわけではありませんが、ただ教員の「資格だけを取得したい」人物は、学校側は受け入れたくない心情があることは心得ておいてください)
以下、話し言葉で例示しますので雰囲気をつかんでください。
担当者からは事前面談の訪問日の調整等の質問があるかもしれません。
(教師の話し方の記事です!事前準備の参考にしてください)
4 事前訪問時の諸注意!礼節と心構え
教育実習受け入れ内諾の電話をかけた際、学校側が正式に内諾するまえに「教育実習生」としてふさわしいか人物確認のため面接をする学校もあります。
内諾前に校長から人物確認の面談があるケースについて、いくつかの注意事項をまとめてみました。
- 母校を前提としているので、学校までは徒歩か自転車か(自家用車が厳禁です)
- スーツ等服装、頭髪身支度を整えます。筆記用具持参します。
- 本番でも掃きますので、上履きも用意してください。(学校のスリッパはいけません)
- 約束の時間の5分前に到着 遅れるのは厳禁ですが、早すぎるのもいけません。
- 話す内容はもちろん重要、しかし、まず第一は非言語的なコミュニケーション能力を発揮してください。
- 教員を志望する理由を簡潔に述べられるようにしておく。(重要です)
面談のねらいは、実習生の本当の姿と意志を確認しておきたいのです。教員を真剣に目指している実習生なのか、教員採用試験を受けない生徒は受け入れにくい学校もあるかもしれません。
教育実習の内諾をもらう電話のかけ方とかける時期、礼儀と心構え まとめ
今回の記事では「教育実習の内諾をもらう電話のかけ方とかける時期は?礼儀と心構えを校長が解説」をテーマにまとめました。
私は教育実習生とは、校長からの講座を1時間みっちりとお話をさせておりました。それは、実習生に有意義な体験をしてほしかったからです。そして、嬉しかったからです。
自分が退職した後、目の前の若々しい先生が教育を繋いでいってくれる、そこに「未来」を感じる自分がいたからです。
現職の教員はみな「教育実習生のみなさんが将来教職に就く後輩」という想いで熱心に指導しています。
だからこそ、しっかりとした心構えををして教育実習に臨まれてください。先生方と親御さんを応援する「ワダチブログ」では、子どもたちへの指導法や考え方を紹介する記事を掲載しています。参考に準備していただけたら幸いです。