学校の先生

辛い教育実習の不安解消!服装や髪形に授業の心構えと注意点を校長が解説

教職課程の最後の難関、教育実習。教師を志し“先生”として学校にむかう初チャレンジなので誰もが不安を覚えます。

不安を感じたなら…できうる限りの事前準備を“手を抜かず万全とすればいい”のです。それだけです。この考え方と努力が成功する社会人の資質です。

そこでこの記事は、元校長から教育実習生にむけて「心構えと注意点」「実習に臨む考え方」わかりやすく解説しています。髪型や服装に持ち物、さらに言葉遣い等、万全の事前準備をきちんとしていただき、充実した学び多き教育実習を願いまとめたものです。

私は元公立中学校の校長です。多くの実習生を受け入れ直接指導してきた経験をもとにまとめました。みなさんが事前に学ぶことで、落ち着いて教育実習に臨まれることを思い描いております。

辛い教育実習の不安解消!「授業」の心構えと注意点を校長が解説

教育実習生の大きな不安の一つに

授業がうまくいくかなあ?

こんな不安がありませんか?この課題解消に向けて心構えを解説します。

1.授業づくりの不安を解消する考え方

実際の教育実習では、実習期間の最後に指導の先生の下、「授業研究」がおこなわれます。私も必ず参観しておりました。つまり「授業がうまく展開したか」という授業力を総合的に評価されます。教育実習の成否のカギとなります。

この悩みの解消には、こんな考え方をしてください。

教師は何年経験しても「完璧な授業」ができないと、その事前準備に日頃から教材研究を重ねています。初めての授業にchallengeしている実習生に、そのような授業を求める教師は誰もいません。余計な構えは必要ありません。

それでは、どんな授業を求めているのでしょう。実習生に期待し求めている“すばらしさ”ものがあります!

それは、授業(教育)にかける情熱と熱心さ…言葉を変えると「人としての前向きなエネルギー」そんな人柄です。本時の授業内容を子どもたちに理解してもらおうと「必死に頑張る姿」を見せてほしいのです。子どもたちには純粋に頑張る姿勢もまた教育です。そこに価値があります。

緊張し真剣に…、でも笑顔。“教えたい”と願い子どもにも負けない教師パワーを実習生に感じたいのです。その教師としての資質を見抜きたいのです。

是非心掛けてほしいこと!

子どもに向き合う姿勢、生徒を見わたす温かなまなざし、明るい表情と笑顔、明瞭な話し方、声の調子などです。

これはすべて教師の基盤となる資質です。

結論

時間の許す限り、事前に教材研究を充分行ってください。

入念な準備に努力を重ねた授業なら、「丁寧に授業を進行して最善を尽くしている、その熱量」を感じるものです。ここを目指してください。

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辛い教育実習の不安解消!服装や身だしなみの心構えと注意点を校長が解説

次は、身だしなみについてです。

そもそも、どんな服装や髪形でいけばいいの? 先生にも決まりがあるのかな?

例えばCAさんのように職種によっては、そのイメージに合う服装(ユニホーム)や髪形等が細かく決まりがありますよね。

教師には、服装や髪形の規定は全くありません。しかし、学校教育という仕事は、親から大切な子どもを預かり信頼の下で成立する職種です。結論、子ども、保護者、地域の方々、誰もが「教師として納得していただく身だしなみ」を求められている仕事です。

教師のユニホームは、教師としての良識の範囲内で行われています。大学生として「教育の世界」に実習生としてに受け入れていただくわけですから、考えられる最善の身だしなみをしてください。

身だしなみ全般についてのポイント 服装は?髪形は?

女性の場合でしたら、

例えば…基本はスーツを着用してください。(授業中・登下校中)清掃の時間や科目によっては体育着・ジャージ等の服装を求められます。タオル着替え水分補給も欠かせないので水筒等持参してください。動きやすさの観点でパンツ・スーツもいいです。スカートより楽かもしれません。教師という仕事、結構1日中立ち仕事で動き回っています。

長い髪型は「きちんと縛る」 両サイドは、ピンで止めるなどして固定したほうが無難です。髪色は黒色が大原則です。(私的には黒という色にこだわるわけではないのですが自然のままがいいわけです。自身で判断し染め直しておいていただいたほうが無難です)

足元の上履きは、自分でシューズを用意してください。スリッパは厳禁です。動きやすければ大丈夫です。

一番の心がけは、指導担当の先生に「気になる事は、打合せ段階からすぐ質問」して指示に従うことが一番です。悩んだりする前に、どんどん指示を仰ぐ姿勢で乗り切りましょう。

その他、教育実習での持ち物は、教育実習日誌筆記用具があれば基本的には問題ありません。メモや記録を取りやすいバインダーや疑問点や資料整理に付箋紙等のアイテムは便利です。

先生は身だしなみと顔で勝負です。生き生きとした表情で生徒との会話を楽しみながら実習をすすめてください。だからこその「シンプル・イズ・ベスト」です。

番外編…

服装も子どもとの距離感をつくる大事なアイテム。教育実習と言っても、小学校低学年から中学高校まで年代もまちまちです。

特に、小学校低学年などは“かわいらしい”先生なら、話しやすく、近づいていきたくなりますよね。その“親しみやすさ”の観点から可愛らしくすることも“あり”ですね。ですから、自分で判断する前に基本的なことは、指導の先生に質問して指示に仰ぐことを基本としてください。

男性の場合でしたら…

例えば…基本はスーツを着用してください。初日は「ネクタイ」を必ずすること。(季節によってはクールビズでノーネクタイですが…)「気になる事は、打合せ段階からすぐ質問」して指示に従うことが一番です。

髪形は短くカットする。髭はきちんと処理する。清潔感が一番いいです。半袖のワイシャツで過ごすこともあるだろうし、清掃の時間や科目によってはジャージで過ごすこともあります。ジャージ、ポロシャツ類、タオル、着替え、水分補給の飲み物を持参してください。

足元の上履きは(シューズ)忘れないように用意して持参してください。動きやすさを重視して、スリッパ等は厳禁です。

その他、教育実習での持ち物は、教育実習日誌筆記用具があれば基本的には問題ありません。メモや記録を取りやすいバインダーや疑問点や資料整理に付箋紙等のアイテムは便利です。

自分で判断することは、社会人の成長には欠かせませんが、教育実習中は指導の先生の指示を仰ぎながら進めることが基本ですので、疑問点は悩み過ぎず、すぐに質問して確認していきましょう。

意外と便利かも!付箋紙の活用法

指導の先生も動き回っていて、職員室の自席にいらっしゃらない場合も多々あることでしょう。そんなときは報告やお礼等は付箋紙を活用してください。

活用ポイントは付箋紙だけですませないこと。「授業見学のお礼や至急伝えたいこと」を付箋紙で一旦情報を入れ、その後お互いに時間が取れたときに、直接会って話すことでお礼やご相談をするわけです。コミュニケーション能力を発揮しましょう。

例えば、授業を参観していただいた先生に、お礼と指導を受けに職員室に出向いたが、その先生は授業中、次の時間は自分自身が授業があり、すれ違うことも多々あります。このような時

先ほどはお忙しい中、参観していただき大変ありがとうございました。是非、ご指導お願いいたします。放課後お伺いさせていただきます。よろしくお願いいたします。 実習生〇〇

この状態で例えば、放課後ご指導をいただき「直接」お礼を述べるわけです。付箋紙だけで、人間関係を処理しては失礼ですよね。

このような活用をするなら、正方形の少し大きめの付箋紙が適当かもしれません。小さな付箋紙も資料整理に役立ちますのです準備しておくのもいいです。

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辛い教育実習の不安解消!心構えと注意点を校長が解説

多くの教育実習生にお会いしてきました。次週の初めに1時間校長の講座が用意されていました。私は、こんなお話をして励ましていました。概略です。

私は、教育実習生とお話をするのがすごくうれしいんです。

それはね。私は教職を35年も務めもうじき退職します。私が一生懸命に打ち込んできた先生という仕事を、次の世代のみなさん方が受け継ごうとしている。そんな皆さんにまた、夢を繋げたいなって、そんな感じです。(私は後30年も生きるのだろうか?、でもみなさんの30年後は立派な教師として学校の大黒柱として生き生きと働いているでしょうね。そんな可能性ある方々にお話ができるなんて嬉しいものなんです)

気を付けていただきたいことは1点。敬の心で礼儀正しく実習を行ってください。敬の心って、敬意の敬の字、尊敬の敬の字のことです。

指導の先生は、忙しいです。実習生の指導は大変です。できることなら受け持ちたくない。でも自分自身も数年前には受け入れていただき教育実習を経験しているわけですから、実際は一生懸命に指導してくれとおもいますよ。

そのポイントは、あなた方が敬の心で礼儀正しく学ぶことです。

子どもたちに対しても「敬の心」を大切にしてくださいね。あなた方と同じように可能性を秘めた子どもたちです。指導の対象と安易に考えず、丁寧な言葉で接してください。

「どう指導してらいいのだろうか」と、教育実習には不安が多いと思います。みなさんはまだ先生ではありません。経験も技もありません。でもね、私は子どもたちに教育はできると思っています。教育は、よき影響力です。技も経験もなくても、影響力を与えることができるのですよ。

あなた方には、20数年生きてきたでしょう。楽しかったことだけじゃなく、辛いこと苦しいこと悲しいことたくさんあったでしょう。でもなんとかたくましく生きてきた。たくさんの方々に助けられ、ご自身も努力され今立派に成長された。

だから、その自分自身の「今の素の力を前面」に出して生徒と向き合えばいいのですよ。会話の中で生徒は、あなた方を人として感じます。胸張って堂々として語ればいいのです。言葉丁寧に話して接してください。

教えることの前に、どんな先生だろう、どんな感じなんだろうって興味津々に知数いてくるかもしれない、まずは自分自身のこれまで培った素のパワーを信じて生徒と積極的に会話しなさい。生徒は勝手にあなたを感じてくれます。

私のような先生が30人そろっても学校は、安泰かもしれないけど…つまらないでしょ。色々な先生の個性が生き生きと発揮されて、色々な生徒も救われるわけです。大丈夫自分の成長を信じて楽しく話しかけてください。生徒はあなたたちから何かを学ぶはずです。だから受け入れているのです。自信をもってください。

こんな感じです。

先生方と子どもたちに礼儀正しく。言葉を丁寧につかってください。

先生の技はないけど、自分にいろいろ経験して生きてきた証があるのです。カッコつけても始まらない、素直に向き合って吸収してください。そんな姿勢から、生徒もあなた方から学ぶことがあるのです。

私の周りでおこった奇跡のお話

先日、自宅で介護していたおばが亡くなり、地元の葬儀会社に依頼したところ、その担当者が「〇〇先生ですよね。〇〇中学校に教育実習で来られた時、私先生に教わりました」衝撃の告白でした。約40年前のことで、中学2年生です。

うれしく感激と教師の仕事醍醐味と恐ろしさも感じました。

必死にやった2週間で今でもよく「そのクラス」を覚えているのです。自分の意識しないところで、目の前の生徒の記憶に残る存在だったなんて…教師の仕事ってすごい…子どもの感性ってすごいですよね。

教職という仕事の影響力を改めて感じた出来事でした。

是非、やりがいのある仕事ですので不安に打ち勝ち、やり抜いてください。

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辛い教育実習の不安解消!服装等の心構えと注意点を校長が解説 まとめ

今回の記事は「辛い教育実習の不安解消!服装や髪形に授業の心構えと注意点を校長が解説」でまとめてみました。

教職は、大変な職業であり、素晴らしい職業です。だって人の心を扱うわけですから。

だからこそ、やりがいもあります!

自分の定年退職の年、校長の私を支えてくれたのは「中学3年の教務主任の教え子」です。こんな奇跡、幸せです。

警察官も大学教授も市役所職員も幼稚園で活躍している教え子たち…お店のママも自営業で社長さんも…みんな自分の足で歩んでいます。

教育実習生のみなさんを応援しております。やり抜いてください。

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