学校の先生

保護者クレーム対応事例!失敗しないコツは?疲れた学級担任の悩み解決法

初めての学級担任、「保護者とどのようにお話してよいか」不安ですよね。経験を重ねた先生でも保護者対応は、緊張する場面であり心配事の一つです。

この記事では「保護者を前にした時、何を考え意識して行動すればよいか」をテーマに保護者対応に失敗しないコツについてまとめました。

保護者との関わりに苦手意識のある先生方に、具体的な考え方と手法を提案します。

私は中学校教育40年学級担任、生徒指導主任、教育委員会、校長として保護者の皆様の苦情や要望、願いに対応してきました。その経験から得たノウハウと感覚をお伝えします。

現在先生方を応援する「ワダチブログ」を運営しています。やるべきことがハッキリして、苦手意識を解消していただけたら幸せです。教育書には書かれていない実践を裏付けに課題に切り込みます。

保護者クレーム対応事例!失敗しないコツは?「原因のきっかけ」とは

まずはじめに、教育委員会を巻き込む問題に発展した事例を紹介します。

こじれに、こじれた懸案、原因は単純でした

ベテラン小学校教諭の、若い母親への言葉から、はじまりました。

若い母親には「先生の言葉」が「母親の自分への指導」と感じたようです。

母親は、「自身の子育てを否定され、先生から侮辱された」と感じたのです。

当たり前ですが、

校長が事実確認しても、ベテランの先生は「(保護者)侮辱するような言動などしていない」と主張しました。

一方、母親は「先生が、私を侮辱した」と言って、双方の主張が違います。みなさん、このケースをどのように考えますか? どのように解決しますか?

さあ、はじめます。

考え方1 親と話をするとき、自分がその親にどのような感情を抱いているか、この視点を自覚しておく

教師が保護者と話をするとき、その話題は保護者にとって「わが子」の問題について話し合うわけです。当たり前の関係ですね。しかし、

先生と保護者、どちら側にも「自分の感情」があるのです。それをしまい込んで、互いに「生徒の問題、我が子の問題」として向かい合っているのです。

先生の感情例 一例です。

親は学校の様子を知っているのだろうか?

この実態を理解しているのだろうか?もっとちゃんと親に関わってもらいたい。親からも注意してもらいたい。

親は、日常しっかりと面倒見ているのだろうか。私の心労は…大方この子だけ。

一方、保護者の感情例

家では、いい子なのに…なぜ学校だと問題起こすの?

先生は、どんな指導しているのだろうか?

この間も、先生のこと話していたし…先生がちゃんと指導してくれればすむ話、呼び出された嫌だな、今回は加害者方だし、でも仕方ないか…

(あるいは、本当に申し訳ないという気持ちで来る方もいることでしょう)

一場面・推測例ですが、

別々の感情を持つ二人が、共通の「生徒:わが子」について話し合っているのです。そうです、「自分の感情を一時、棚に上げて」ここを意識してほしいのです。

こう考えると、保護者との面談は、結構複雑なことをやっています。

一番の問題は、自分の感情を自覚して、そのうえで教師として冷静に対処できればいいのですが…自覚のないまま、保護者と会うことは、危険です。

自分の感情が思わぬ形で、態度、口調、姿勢、表情に表れてしまうことがあるのです。

こうなると、実例のような感情のトラブルになります。

先生方の言葉、声の調子、表情、態度はおもわぬ形で 相手を不快にし感情的にさせます。

そうなると「先生への不快な感情が表に出てきます。先生への不信感を持ち嫌いになります。嫌いは、ずっと嫌いなのです。」感情のもつれは難敵です。

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保護者クレーム失敗しないコツとは?「先生自身の感情」を整理・意識する

保護者対応に失敗しないコツは

自分の感情に意識を向け、落ち着いた態度で臨むなら、保護者の感情にも意識を向けることができるようになります。

寄り添うとは、感情に寄り添うのです。うまい面接は、にこやかな保護者の表情で分かりますよね。

子どもの問題で親に会っているのですが、親も子育てをしながら頑張っているのです。いろいろな想いを抱えながら子育てをしている事実。

そこで保護者への敬意の心をもつ。親の感情を意識して面談に望むのです!

親の立場・親の苦しみに、想いを馳せる余裕がほしいですね。

一方的に教師側の意図する「事実を伝える・理解を得る、同一歩調で協力を要請する」保護者対応では、・・・・・親の感情面がスッキリしません

「成功への道筋」は「親の感情」に焦点をあてた対応

具体的な保護者を迎える心構えとして

ご自身の感情に向き合い、その感情を自覚します。私たちは教育のプロですから、ひとまず自分の感情は棚にあげ、保護者の感情を探りましょう。

私の場合、保護者だけでなく生徒にも応用したこともあります。一人の生徒だけ、問題を繰り返し繰り返し… こんな時、指導の前に

「私は〇〇のこと、好きか、嫌いか?嫌いなのか? 本当に好きか? 絶対に嫌いなんて…そんなことはない!、よし!行くか‼」

正直、こんな言葉を心で繰り返していた時期がありました。

こうやって、自分自身の混乱・不満・いろいろな感情を正直に浮き彫りにして、生徒と相対していました。結構、区切りになっていいです。

生徒の問題を話すための面接でも、話し相手である「親の心情」に敏感になる 謙虚さが教師の資質に不可欠です。

心を整えて親に会いましょう

心を整えるとは、例えば10分前には仕事を止め、玄関でフラフラして来客を丁寧に迎えていました。 敬意を示す、相手に分かるように心を込めて丁寧に表現するのです。

だって、うれしいでしょう。誰もいない玄関を入り、暗い廊下を歩いて職員室でドアを開けて「●年の…です。〇〇先生に呼ばれてきました」と言わせちゃいけない…

先手必勝。話し相手の感情を大事にするのです。

保護者クレーム対応事例!失敗しないコツは?感情から学んだ事例の解決法

保護者対応のカギが「感情」ならこの事例の解決法は

私は、お母さんを侮辱などしておりません。そう感じさせたのなら大変申し訳ありません。「何とかしたいという思い先走り、お母さんに大変不快な思いをさせたのかと思います。心からお詫びいたします。

と、誠心誠意、頭を下げるのです。ただそれだけです。

先生が「親を侮辱などしない」のは当たり前です。それは信じます。しかし、相手がそう感じたのら、ていねいに誤解を解きなさい。

それを相手が受け入れるかどうかはわかりません。

「親が勝手にそう感じたのでしょ」では他人事過ぎます。そのような不快の思いを自分の言動がさせたのなら、

一度は、自分事として「不快な思いをさせた」ことだけに、誤るのは当然です。

それを、ダメ親、クレーマー等と呼び、相手の問題にしてしまったら、教師としての成長は止まります。

以上、私の考え方です。

保護者クレーム対応事例!失敗しないコツと学級担任の悩み解決法 まとめ

今回は、「保護者クレーム対応事例!失敗しないコツは?疲れた学級担任の悩み解決法」についてまとめました。

一つ目の生徒指導向上のカギは、

先生と保護者、どちら側にも「自分の感情」があるという事実。それを無意識にしまい込んで面談をしているのです。互いに先生は「生徒の問題」として、保護者は「我が子の問題」として。

そこを意識して対応するだけで、保護者対応は激変します。

二つ目の生徒指導向上のカギは、

大きくまとめて「敬の心」を大切に育ててください。

保護者のみならず、相手に対して「敬意」の心情を基本とした生き方を大切にして教師の仕事を全うしようとする先生には、必然的にトラブルは減ります。

 

考え方は人さまざま。100%の正解の考え方なんてありません。自分を磨く考え方を先生方お一人お一人が探せばいいのです。

中学校教育を応援するワダチブログでは「中学生の生き方授業」を掲載しています。みなさんに、参考にしていただけたら幸せです。

https://wadachiblog.com/s-taraimizu/

今日も、ご覧いただきありがとうございました。