子育て相談

思春期中学生の特徴と親の話し方を解説!しゃべらない子や切れた言動への対応例

何を聞いても聞いていない素振り…

ささいなことで急に切れた態度に変わったり…

このごろ親子で会話らしい会話してないな…

思春期で難しい年頃なのはわかっているつもりだけど‥‥困ったなあ

私は公立中学校の元校長です。中学生や先生方、思春期子育てに頑張るお母さんお父さんを応援する「ワダチブログ」を運営しています。

この記事では、思春期の心理がわかります。

  • 子どもから話しかけられた時…
  • 子どもが急に切れた言動があった時…

どう対応するのがベターなのかどのように受け答えをすればいいのか、その「基本の形」具体的に提案しています。

その他、思春期の微妙な心理(心理的離乳)も解説してあり、家族の在り方もイメージしやすくなります。急激に成長するわが子に合わせ、親側も少しずつ子ども離れをする時期なのです。

最近のわが子の変化に戸惑う子育て中の親御さんに向けた記事です。

思春期とは真っ最中は「そもそも、こんな感じですよ」と、全体像を理解できるようにまとめました。子育ての視界が開ける「考え方のヒント」になれば幸いです。

思春期中学生の特徴と親の話し方を解説

親の話し方の実際 子どもから相談を持ち掛けられた

お母さん、お父さんならどうしますか。よきパパママなら

「ああしたらいいよ、こうしたらいいよ」と、きっと前向きに相談に乗ってあげるのかな。
 これもOK!

もちろん「これが悪いです」なんて言うつもりはありませんが、実は親子の会話には、なりがちなパターンがあります。それは

わが子を前にすると、どうしても頑張りすぎて「正論や正解」を話してしまう
こんな経験ありませんか?

つい、子どもの話を折って言い聞かせる感じです。わが子には「最良のアドバスをしたい」という、当たり前の感情ですよね。これが思春期にはよくないのです。

今日は、少し違った関わり方と考え方をご紹介します。それは、

「(子どもの名前)はどうしたいの?」と切り返すのです。

子どもが「こうしてみたい」等々、そんな言葉が出るのを待つ!

子どもが話しはじめたら、「具体的にどうしたら、いいかねぇ~」と。一緒に考えるスタンスがいい。

子どもから、一言 話しかけられた時点で、お父さんお母さんには「自分なりの解決策」が浮かんでいるはずです。最高の案を、すぐに子どもに話したい気持ち。これを抑えて、抑えて…

 

 

実は私は、この傾向が強いです。だって、毎日の仕事って効率でしょ。ピンポイントで即座に最高の策を考え、伝えているわけだから…

わが子にだって、わが子だからこそ、最高の策を言いたくなるでしょ………思春期には「これが、よくない」

少し待つ、それだけで、子どもは自分の話、自分自身に「親が寄り添って付き合ってくれる」ことに、感情が動くものです。

親が一緒に「聞いてくれている」「考えてくれている」ここに、思春期の子どもが、親に気を許すタイミングがあるのです。ここで初めて、親の言葉を受け入れて考えてみようという気持ちになってくるものです。

質問しているくらいだから、実は不安でしょうがない。正直自身もない。でももう子どもでもない私がいる。

  • 親だからって、すぐにわかったように答えを言うな!これは私の問題。
  • 親の言う通りにはしたくない。
  • 私の話をなぜ聞かないの。

こんな心理を押さえていくと、意味不明な思春期の言動が手に取るように理解できるかもしれません。

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思春期の特徴と心理を踏まえた親の話し方対応例~子どもが切れた!

思春期のは安定な心は、自分でもよくないと分かっていても親の望む反対側の言動が起こることもあります。子どもが急に機嫌が悪くなり、イライラし始める…

こんなこともよくあるのではないでしょうか?誰にでも当てはまる「正解」ではありませんが、対応例を一つ提案します。

その前に、この状況で考えられる親の4つの反応の仕方をあげてみます。

  1. 「その口の利き方は何だ!!!」子ども以上に怒る親。
  2. 「そんな言い方じゃ、わからないでしょ。 何があったの?」客観的な事実を聞き出し状況を正確に把握しようとする親。
  3. そんなに、興奮して怒らなくても…」と、なんとか感情を鎮める働きかけをする親。
  4. どうしていいのかわからず、オロオロする親。

あなたなら、どれが近い対応ですか?私の提案は、ちょっと変わっていると感じると思いますが…これです。

思春期中学生の心理と特徴を踏まえた親の話し方の実際 子どもが切れた!

黙ったまま、その状況(子どもの感情の揺れ)をしばらく自然に受け入れる。

何それ?…という感じですよね。でも、ここにもヒントがあるのです。子どもが切れる言動をした時。その瞬間、親が自分の感情を調べておくことを提案します。

自分を調べてみる!

別の視点から話すと子どもの激情に、親自身の感情も子どもと一緒に大きく揺れ動いてしまうことが起こります。それでは、子どもを包み込むことができません。

親自身も、自分の感情に耐えられない。この事実に気づいてほしい。

子どもの感情に付き合うとき、子どもの感情に揺り動かされないように、自分の感情をコントロールすることが大事だと思います。子どもが怒っても全然平気、動じない親。

でも、(子どもの考え方だ!甘いな!と感じ)無視しちゃダメですよ、馬鹿にしちゃダメですよ。

子どもの感情を、「そんなふうに考えているのか~」と、おおらかな余裕というか、平然と受け止めている感じです。

親自身にも「感情」があるという、当たり前のこと。「その事件の時」のご自身の感情をしっかりと振り返り腹を立てることなく、動揺することもなく、大丈夫!私、受け止めるよ!そんなメッセージを表情で表現するのです。

実に難しいね。そんな提案です。

ここでは「親の感情が、子どもの激変に大きく揺れ動揺していては、その後の関係性の修復が難しくなるでしょう」ということを伝えたいのです。

だから親も自分の感情が「どうなっているのか」に気持ちを寄せて考えておくのも手です。

親御さんは「子どものことは、よく調べている」と思いますが、自分自身の心もよく調べておくことも大切。そんな提案です。

■何度も同じことを話して恐縮ですが、子ども以上に、怒り叱ることだって正解かもしれないし、親子の数だけ正解があるはずです。親の余裕って、包み込む愛です。

だから愛情の表情で、お母さんお父さんは「平気だよ」と、大きな存在でいられたらいいなという「こんな考え方もあるよ」という提案をしています。

ワンパターン対応から、プラス1に変化してほしいのです。子どもだって、親に悪態ついて、「うれしい」なんて考えていませんから。ここで、知識をプラスしておきます。

思春期中学生の特徴と親の話し方を解説!心理的離乳の理解

中学生のころ、こんなことが起こっています。個人差があるのことで、親を惑わします。

●お母さんやお父さんとの日常会話や関係性に、お互いに居心地の悪やが出始めて「ちょっと変わってきたかもと、構えてしまう感覚」が始まります。

この変化に追い打ちをかけて、中学生にとっての大きな変化が起こります。

第2次性徴、性毛、声変わり、胸の張り等、変化が加速します

〇さらに中学生を悩ますのが、成長過程がみな違うという成長面の個人差も悩みの種です。

〇体、心、仲間関係、部活動、勉強、高校入試等々、特に中学1年生は、小学校文化との違いもあり、生活時間帯が大きく変化しています。

友だちが第一番目の存在になります

比較的少数の仲間との密接で閉鎖的な傾向があります。

自分探しという言葉がありますが、なりたい自分と現実の自分の矛盾に悩むのもこの時期からです。

思春期中学生の心理を理解しつつ「家族を考える」

 前回に引き続き、文部科学省編集『思春期の子どもに向き合うために』P30から引用です。家族の絆を表現しています。

思春期の子どもは……大人になろうと悪戦苦闘し海原を航海しているのです。しかしお母さんお父さん安心してください。

思春期の荒れる航海をした小舟でも、不安に見える小舟でも、最後は港に接岸し、自分らしさを獲得し自立した大人になっていくのです。

ただし、小舟が一人で頑張るよりも、多くの人の支えがあったほうが確実に目標とする港にたどりつけるのです。

この支えの中で最も大きな力を発揮するのが家族です。

家族の中でも、特にお父さんお母さんの子どもを支える力が絶対に必要です。

思春期という難破しやすい時期に自分探しの航海に出た子どもたち。

子どもたちを小舟にたとえると、お母さんやお父さんは親船にたとえることができるでしょう。

親船がゆったりと横に寄り添っているだけで、小舟は安心です。

子どもは横目でお母さんお父さんの顔を見ています。見ているだけで安心しているのです。

どんなに大荒れの思春期航海を経験している子どもたちでも、決して家族を忘れることはありません。逆に、自分の子どもである限り、大荒れの子どもでも、お母さんお父さんは忘れきれるものでもありません。

親子という絆は切れないのです。そうであるなら、普段から、しっかりと結び合おうではありませんか。

思春期中学生の特徴と心理を踏まえた対応例 まとめ

今回の記事は「思春期の特徴と心理を踏まえた親の話し方を解説!しゃべらない子や切れた言動への対応例」についてまとめてみました。

子育てにピッタリ合った教科書はありません。正しい対応を求めても100%正解というものはありません。

しかし、思春期の心理面から考えれば「これは、しないほうがいい」には十分考えて対応していきましょう。

親が感情任せに怒鳴って叱り、しこりが残って、思春期反抗期が修復不能になってはもともこもありません。成長の通り道です。正しくおおらかに構えることが近道かもしれません。

ワダチブログでは「中学生の生き方授業」を掲載しています。参考にしていただけたら嬉しく思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。