学校の先生

中学校学年集会の話ネタ!中学生も納得する「生き方授業」タライ水の話 

今度の学年集会の時、自分の番だ…何を話そうかな…

生徒の様子から気になる課題について指導したいけど、お説教のような話し方はしたくないし…

生徒にも納得してもらえる、楽しい意味ある話がしたいな…

この記事では、学年集会時、何を話そうかと悩んでいる先生方に向けて、生徒が納得する話ネタをご紹介します。

今回は「望ましい人間関係の育成課題」に対し、3分程度の「タライ水の話」からどんな生き方がいいのかについて話を語っていきます。

こんな考え方はどうだろう…素敵な考え方だと思いませんか?

一緒に素敵な学年を創っていこう

この記事をヒントに自分なりに工夫すれば、子どもたちに前向きな余韻が残る話ができるようにきっとなります。

私は公立中学校の元校長です。この話ネタは全校朝会時に校長講話として話した内容です。現在、これまでの経験を活かして先生方や親御さんを応援する「ワダチブログ」を運営しています。

先生方がこの記事によって、自信をもって生き生きとした表情で生徒たちに語る自分の姿を思い描けるようになれたら嬉しいです。

中学校学年集会の話ネタ!中学生が納得する「生き方授業」の「話し方」

話し始めは、明るいトーンで何を話すか明確に宣言する

子どもたち全員と視線を交換するイメージで生徒の前に立ちます。話し始めは「何を話すかについ」簡潔にお話します。子どもたちの集中力を高めさせて、話し手である自分に注目させます。

もちろん、明るい表情と声の調子が大切で、「前向きな話し方」で、子どもたちに語り掛けます。

みなさんは、友だち関係に悩んだことはありませんか?

今日のたった7分間の「生き方授業」をはじめますよ。まずみなさんに「1分間のお話」をご紹介します!

しかし、短い!って侮るなかれ!奥が深いのです。

たった1分間のお話の中に、君たち一人一人の人生に、一生役立つ大切なことを伝えるからよ~く聞いてくださいね!それでは早速、はじめますよ。

落ち着いた明瞭な発声で…生徒の目を見て、前から後ろ、右から左への全体を見回します。ポイントは一人一人を目を合わせることです。

全員と目を合わせることなんて、無理と言わないでくださいね。全体をなんとなく見渡す感覚ではなく、一人の生徒に話す感覚で語り掛けることで、子どもからは自分に向けて先生が話してくれている感覚になります。

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学年集会の話ネタ「タライ水の話」中学生の生き方を考える授業!

実際の本題に入ります。

タライとは、通常丸い形で比較的浅い、平たい桶(おけ)のことです。(イラスト等、タライはイメージさせます)

このお話は、二宮尊徳(にのみや そんとく)のお話として伝わっています。二宮尊徳って、聞いたことありますか?江戸時代の終わりの頃、貧しい農村を次々と立て直した偉人です。

話ネタ元は「二宮尊徳の7代目子孫、中桐万里子さん」の「タライ水のお話」を、中学生のみなさんに分かりやすい内容にして、ご紹介します。

人間はみんな、「空っぽのタライのような状態」で生まれてきます。

つまり、誰でも最初は「赤ちゃん」だから、何もできないし、何も持たず産まれてきます。

そのタライの中に、たくさんの人たちが(あなたのタライに)水を満たしてくれます。水とは、「多くの人の愛情」や「温かな心」に置き換えて考えてください。

みなさんは、赤ちゃんから幼稚園、小学校、中学校と13~15年間生きてきた中で、親をはじめ、多くの先生や仲間に出会って成長してきました。

自分自身もたくさん努力して、できることも増えてきて、中学生の君は、「もう子どもじゃない」と自信もついてきたことでしょう。しかし、ここが大事なのですが…

一人で生きてきた中学生は、誰もいません。

中学生に限らず、人は皆「助けたり、助けられたり」して人と関わり合いながら「成長」していくのです。

みなさんは、これまで多くのみなさんに支えられて成長し、タライにはたくさんの愛情の水が溜まってきました。これからも、徐々にタライの中には水が溜まって、増えていくことでしょう。

ここからが、タライ水のお話の最大のポイントです。

その水のありがたさに気づいた人だけが、

(私は色々な人に出会い、お世話になったりして大きく成長できてた…幸せ)

自分以外のほかの誰かにも「幸せになってほしい」と考えて、

向かい相手側に水を「どうぞ」と、押しやろうとするのです。

 

タライの水を向こう側に両手で押しやると、どうなりますか?

 

そう、自分の方に戻ってきてしまいます。

人を大切にして「どうぞ」と、譲っても、

水はすぐに自分まで戻ってきてしまうのです。決して、水は自分から離れていかないのです。

その正反対の生き方は、

自分のタライに、多くの人からの支えで水をたくさん蓄えさせていただいたのに、「タライの水は私のもの」と、考える人です。

多くの人に支えられていることに気づかない、お世話になったことに感謝できない、自分のことしか考えられない、自分しか見えていない。

だから、「いつも足りない、足りない」と、手前にかき集めようとします。

すると、どうなりますか?

水はスルスルと手元からすり抜けていきます。

水は自分から、逃げていくのです。

これが タライ水のお話です。これだけ!!

中学校学年集会の話ネタ!中学生が人間関係に困らない知恵とは?

みなさんの生活の中でも、このタライ水のお話は起こっているのです。

例えば、

みなさんは、友だちに優しくしてあげたことあるでしょう。困っている友だちの悩みを一緒に相談をしたり、助けてあげたりして。

その時、友だちは心からの笑顔で

ありがとう!!
と言ってくれたでしょ。

その時のあなたの気持ちを 覚えているのではないかな?

「元気なってくれて、よかった」と、うれしかった気持ち、心:水が満たされる気持ち、よく覚えているんじゃないかな。

人って、人のために優しさを向けて頑張ると、自分も元気になるものなのですよ。

タライ水を友だちに「どうぞ」と差し出しても、差し出しても、その都度、「心からのありがとう」が、自分の手元に戻ってくるのです。

自分の心がどんどん豊かになっていく感じ。こんな関係を積み上げていけば、あなたは成長するし、友情も深まり一生の宝を得ることにつながるに違いありません。

タライ水の考え方、生き方が、あなたの心を、あなたの人間関係を大きく豊かにするのです。

逆の生き方です。

友だちの「至らないところ」を馬鹿にして悪口言ったり、いじめたりしたら、相手を傷つけるだけでなく、

自分に悪い形となって戻ってきます。必ずです。

自分一人で生きているのではないのです。

自分勝手、我がまま、人を馬鹿にしたような態度、謙虚さのない、感謝の心がない言動は、みんなみんな自分に戻ってきます。

これが、タライ水の「幸せに生きる知恵」なのです。

大切なことは、知識のままでは役に立ちませんよ。

知識を知恵にするには、実際にタライ水の知識を実行してみることです。家族に、お母さんにお父さんに、お友だちに、先生にためしてごらん。

「タライ水の話」、この知識を、自分らしい生き方につなげると、知恵になります。

 

https://wadachiblog.com/%ef%bd%8diddle-school-students-hanasi-neta/ https://wadachiblog.com/s-with-word-as-pillars/ https://wadachiblog.com/how-to-speak-to-your-heart/

中学校学年集会の話ネタ!中学生も納得する「生き方授業」タライ水の話  まとめ

今回は 中学校学年集会の話ネタ!中学生も納得する「生き方授業」タライ水の話 

について話ネタについてまとめてみました。さらに、生き方授業としては下記の「価値観」を丁寧に伝えていきましょう。

もし、人間を大木にたとえると、知識は大きな枝や生い茂る葉っぱに、私は感じます。

でも、大木になるには、厳しい自然環境に打ち勝たなければなりませんね。困難なことが起こったとき、木を支えるのは、根っこでしょ。

しっかりと、大地に力強く根を張り巡らすことが大事です。

人々が「すごいなあ」と感動する大樹には、見えないところに立派な根があるのです。根が強いから幹が年々太くなるのです。

大樹を人に置き換えれば、根の部分が「人の心」の部分です。人の心とは「よき考え方、よき経験」と考えてもいいのではないでしょうか。

自分らしい考え方を身につけていくこと。

いろいろな体験を重ねて、美しいものを感じ、正義を感じ、真実に迫ろうとする生き方。

根っこの部分の考え方をしっかりと、中学生時代に身につけちゃってください。

みなさんなら、大丈夫です。タライ水の考え方を身につけたのですから、絶対にできるはずです。

このような前向きな言葉でしめくくってはどうでしょうか?イメージが整いましたか?この記事では、あくまでヒントとして考えてください。あなたらしいアレンジを加えたりしてもいいでしょう。

自分の言葉で語ることが一番です。

 

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