学校の先生

学級開きの挨拶実例!シンプル・イズ・ベストの学級担任の仕事のコツと役割を解説

はじめての学級担任…始業式後の話はどうしようかな?

(経験者は)今年こそ○○なクラスにしたいな。どんな風に学級づくりを進めていくか教えてほしい。

ベテランらしく、しっかりとみんなが納得する話しをしたいな。

ここでは初めての学級担任を任された先生方をはじめ、学級づくりの基本的な考え方を勉強したい先生方に向けてまとめました。

  1. 4月の学級開きに、どのような挨拶をするのか【実例もあります】
  2. 学級経営について、どように生徒指導を進めていくか

この2点について、この記事で理解できます。

学級担任の役割と仕事を責任もってこなすには、しっかり子どもたちを指導しなければなりまん。

指導とは、指示や命令ではありません。

子どもに学級担任の想いを届けること、だからそのコツは「話し方・伝え方」なのです。

この記事では、学級開き例にして「どのように挨拶」していくか、その指導項目生徒指導について、具体的な考え方と手法を明らかにします。ポイントはその話し方・伝え方です。挨拶例があるので参考にしていただけたら幸いです。

私は公立中学校の元校長です。生徒とともに頑張っている先生方を応援する「ワダチブログ」を運営しています。小中学校の先生方向けにまとめた記事です。

この記事で、生徒の前で落ち着いて自分の大切にしたいクラス」「大切にしてほしいこと」について、自分らしく語ることができるようになります。

小中学校学級担任の仕事のコツと役割!大切なことは「安心安全な教室」

学級担任の仕事は、多岐に及びます。大きく①授業、②生徒指導、③保護者対応、④その他の活動に分けられます。

  1. 授業‥‥授業準備で教材研究を毎日続きます。授業力向上に向けて日々勉強です、学期末には成績をつけて評価します。教師の本業です。
  2. 生徒指導…学級生活全般を指導します。朝の会、給食指導、清掃指導、帰りの会、トラブルの解決、不登校生徒への対応等、一人一人の悩みの相談等、
  3. 保護者対応…保護者会、保護者面談、出欠確認、緊急の連絡調整、苦情や要望調整
  4. その他の校務…先生方一人一人で学校の仕事を分担し受け持ちます。校務分掌

仕事は膨大な量があります。この記事では、「教師の仕事と役割」の中で一番大切なことを中心にまとめてあります。それは、生徒の命を守るという視点です。言い換えると、誰もが安心して教室で過ごせて、勉強ができるという「学級づくり=人間関係づくり」のことです。当たり前の仕事です。これが教師最大の仕事です。

子ども側からの学校生活を見たとき、一番の望みは「毎日、楽しく学級で生活が過ごせること」です。「楽しい学級」であることは、子どもにしてみれば、一番しっくりする目標です。

学級担任の一番の仕事は、

安心安全が教室づくり!つまり、いじめのない望ましい人間関係を維持する学級づくりです。

それでは、「どうやったら、楽しい学校生活につながるか」「自分たちで考えさせる」この視点は、4月の学級づくりの大黒柱になります。

楽しい学校生活(楽しい教室)が、はじめから用意されているわけではない。自分たちで、楽しい学級を創りあげていく考え方。

具体的には委員会活動や係活動、様々な実行委員等、活躍の機会を意図的に設定して「自治」を育む視点を大切にしていきます。

学級担任の役割と仕事 話し方のコツとは?

「どんなクラスが楽しいのか?」の視点から子どもたちと一緒に確認していきます。

1つ目は、楽しい学校生活には、一緒に生活する「友だちの存在」は欠かせません。

「いじめのない望ましい人間関係づくりを育むこと」が、重要なテーマになります。

2つ目は、

学校は「楽しいだけで、いいのか?」教室が「楽しい」は重要、でも楽しいだけではものたりない。

中学校教育のゴールは、生徒一人ひとりの成長です」

成長とは、一人一人が学習面や生活面で「できないことが、できるようになる」等、「よりよく変わっていくイメージ」です。

「自分自身が成長を実感できる学級」を目指すことと楽しい学校生活」をイコールで結ばれる関係という考え方です。

小中学校の学級担任の仕事と役割「学級を支える二本柱」の理解

●1 「楽しい」と「成長」はセットで考える。この考え方を生徒の心に染み込ませる指導を繰り返す。自分たちの成長が、楽しい学校生活につながっている思考パターンを浸透を目指す。

●2望ましい人間関係づくりにつながる教育活動を重視していく。生徒にとって、活躍の場がたくさんある学級・学年は魅力的です。

よき人間関係には、よき言語環境が必須条件です。

「言葉」をキーワードに生徒指導を重視していきます。 言葉の重要性をⅡで説明します。

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学級開きの挨拶実例!シンプル・イズ・ベストの学級づくりのコツ

学級づくり、学年づくりの中心に据える「考え方」を明らかにします。私の考え方がハッキリと出ている文章を紹介します。入学式式辞の言葉です。学級づくりに置き換えればいいので参考になると思います。

入学おめでとうございます。…略…心がけてほしいこと二つお話します。

私は、みなさんと「笑顔あふれる学校」を創りたいと思います。どうしたら、笑顔あふれる学校を創れると思いますか?

それは「言葉を大切にする」ことです。言葉には力があります。言葉は“こだま”のように広がっていきます。

温かな言葉を広げるのか、トゲトゲしい言葉が広がるのかで学校の雰囲気が全く変わってしまいます。

みなさん、笑顔で「おはようございます」と、自分から挨拶してください。

「ありがとうございます」と、心から感謝の言葉を伝えてください。「大丈夫?」と、仲間を気遣ってください。励ましてください。「一緒にやろう!」と仲間を勇気づけてください。

そんな美しい言葉を学校中に広げていきましょう。学校とは、楽しいことが用意されている場所ではありません。学校生活のすべてを、自分たちで創り上げるのです。

笑顔あふれる学校を私たちの手で一緒に創っていきましょう。

二つ目です。

言葉は、仲間に話す時だけにあるのではありません。私たちは、いつも自分の話す言葉を聞いています。自分で自分に「ダメだ。できない。無理だ」と、後ろ向きの言葉を使っていては、元気が湧いてきません。

目標をもって「やれば、きっとできる」と、前向きな言葉を自分にかけてください。「がんばれ!自分」です。

さあ、みなさん。未来の自分は、今の自分がつくるのです。「心を入れ替えて、頑張る」という言い方あるけど、入れ替えるのは「言葉」です。

自分の使う言葉を「温かなやさしい言葉や前向きな言葉」にしましょう。

いつも、自分で使う言葉を、自分自身がしっかりと聞いているのです。自分の使う言葉が、自分らしい言葉として自然に身に付きます。言葉の力を信じましょう。

さあ今日から、後ろ向きな言葉から、前向きな言葉に入れ替えていきましょう。

私が学級づくりで大切にしてほしいことは、具体的な生徒指導の方向性をちゃんと示すこと、その第一は「言葉を大切にした積極的な生徒指導」です。

学級担任の役割と仕事のコツは?生徒指導の考え方と進め方を解説

1 人間関係は言葉の関係性に凝縮されています。

子どもたちの健やかな成長を願う学級経営・学年経営の第一に、「望ましい人間関係の育成」を据えます。

良好な絆の下で、一人一人にとっての「安心安全な居場所のある教室」、「学び合える教室」を目指します。

ここでも、カギを握るのが、言葉です。言葉には、こだまのように広がる力があります。

生徒も、先生も「教室で、授業で日常に使われている言葉」に意識を向けて、言葉の大切さを伝え続けることで、温かな言葉の交流で人と人との関係性を整えていきます。

2 自治の力を重視します

指導には、集団の雰囲気をつくる集団指導・全体指導と、生徒一人一人へのきめ細かな個人指導の2種類があります。

クラスへの愛着・誇りが自治の核になります。

自分たちで、自分たちの学級学年を創っている「自治の誇り」と「やれば、自分たちもできるんだ!」という意識です。指導のポイントは、誇りは、人からもらうことができないという視点です。

誇りを身につけるには、自分自身が、チームの一員の自覚を持ち、努力して生活することが欠かせません。

勉強、部活動、学校行事、係活動、生徒会活動、ボランティア活動等に活躍の場を求め、積極的に行動することで、自分自身に、自分の学級学年、自分の学校にプライドを感じるのです。

私は、

こんな学校を目指すぞと語る   ワダチ先生

みなさん!力を貸してください。一緒に中学校を創っていきましょう。私たちの誇りある学校にして、「私の母校は●●中学校です」と、胸を張れる生徒になってください

と呼びかけました。

3 言葉は自分が聞いている

「言葉が自分自身に与える影響」という視点です。自分がどのような言葉を普段使っているのか、ここに指導を入れます。

「心を入れ替えて頑張る」この心って具体的に表現して理解することが難しいです。頑張ろうとする心を言葉で表現します。入れ替えるのは、自分の使う言葉です。

私は

言葉を大切にするワダチ先生

「お前には無理。お前は馬鹿だなあ」って言われたら、全員が「馬鹿にするな!」と怒りが込み上げてくるでしょう。

でも、みなさんは「自分で努力もしないうちに、自分には無理、どうせできない。簡単にわかんない~」なんて…こんな言葉を使っていませんか?

これって自分で自分を馬鹿にしていることです。

自分の可能性を否定する言葉を、使ってはいけません。自分の話す言葉を、自分がいつも聞いているんだよ。この視点から指導を入れます。

学級担任の役割と仕事!学力向上にむけた学級づくりの進め方

生徒にとって「授業がわかる」ことは、学校生活の大きな柱となります。どの生徒にも「わかりたい」という欲求があります。

生徒自身も「勉強は大切なことはわかっているし、気にはなるけど、どう始めたらいいのか?」きっかけのつかめない生徒は多いものです。 学力の問題を、生徒たちにとって「私たちの共通の問題」と意識させてください。

学び合い切磋琢磨する関係性の構築を目指したらどうでしょうか。 その理由は

「勉強頑張りなさい」という言葉は、先生や親御さんが言うより、もっともっと効果抜群の人がいませんか? とっても身近で大切な存在…友だちです。

仲間の声が、一番刺激を受ける

私…こんな勉強方法でやっているよ。 学校で紹介してくれた、やり方で始めてみたけど、〇〇さんはどうしているの? 私、この頃、勉強頑張っているんだ…

このような会話が増えてくるような「策」を全体に仕掛けていくのです。友だちとの会話が生徒にとって一番、刺激的です。お互いによい刺激を受け合う関係性をイメージしてください。

■授業中の学び方の追求 

「授業は先生と生徒の呼応」 教育学者、森信三先生の言葉です。これは先生方と生徒たちが良い授業をともに創っていく考え方と私は理解しています。

授業態度、「どのように授業を受けることが、自分たちの学力向上につながるのか」についてちゃんと理解させる指導が大切です。授業の受け方等について学級活動で考えさせる自治の視点です。

■家庭学習の仕方です。

学力の向上に限ったことではなく、生徒の成長については、24時間の中で考えて策を立てましょう。例えば「生活全体のスケジュール」を見つめなおさせ、自分で家庭生活を時間管理しコントロールする力を意識させることは、指導の重要な視点です。

24時間の視点で「子どもの家庭生活の見直し」と「生活習慣の改善」を意識させる試みをぜひchallengeしてください。

ちなみにこの視点からの指導のスムーズな進め方は

勉強時間を確保させることは、生活にプラスの時間を入れること。三日坊主の言葉があるように、大人でも挫折することもありますよね。だからプラスの前に、マイナスを考えるといいです。つまり

「反省」させるのです。省の字を使って、生活の中からムダを「はぶく」ことを考えさせる。「無駄だな」と自分が思う時間をカットさせるのです。それを考えさせ、新たな生活ルールを自己決定させる指導です。

自分の生活を素直に振り返る力

私は、就寝前の時間帯に動画で好きな音楽を聴いている時間が大好きです。でもだらだらと続けている感じもするので、「1時間で必ず終わりにする」と決めます。

自分で自分の時間・行動をコントロールする力

生活を落ち着いて振り返ってみると、何をしている時間か思い出せない時。帯が多いなと気づきました。好きなゲームも全部カットしなくても、30分から40分ぐらいなら、勉強時間を新たに確保できそうです。

こんな感じで、自己決定をさせていくのはどうでしょう。具体的にはスマホの見過ぎ、睡眠不足、食事、運動不足、健康面等、各家庭の様々な事情を背景に、子どもは現実社会を生きています。

正しい実態把握で深い生徒理解が、学級経営、学年経営には欠かせません。

是非、生徒自身が「24時間」の視点で、自分を振り返られる時間を作ってあげてください。これ大事です。

先生ご自身も24時間を生きているのです。

この24時間を、自分自身の成長に結びつけながら頑張る人と頑張っているつもりの人の成長スピードは全然違うのではないでしょうか。

24時間の視点で「子どもの家庭生活の見直し」と「習慣の改善」を意識していただけたらいいのではないでしょうか。

学級開きの挨拶実例!シンプル・イズ・ベストの学級担任の仕事のコツと役割を解説 まとめ

この記事は、「学級開きの挨拶実例!シンプル・イズ・ベストの学級担任の仕事のコツと役割を解説」をテーマにまとめてみました。

言葉を核にした、学級経営・学年経営の進め方、考え方のおおもとと具体的な取り組みの手法をご紹介しました。先生方の参考にしていただけたら幸せです。ありがとうございました。

中学校教育のワダチブログは先生方や保護者の応援ブログです。「中学生生き方授業」も掲載しています。生徒指導の参考にしていただけたら、幸せです。