「近代五種」って、一般的にはなじみが薄いですよね。とても歴史あるオリンピック種目なんですよ。
その近代五種全日本選手権で若干14歳!中学生の太田捺さんが優勝しました。
近代五種とは「フェンシング、水泳、馬術、射撃、ランニング」の5競技に挑む「キング・オブ・スポーツ」といわれます。
この記事では、一躍パリ五輪への期待の新星に太田捺さんのスポットを当てました。出身地や家族、近代五種との出会い等のプロフィールについてまとめました。
w杯の戦績等の太田捺さんの最近の目覚ましい活躍もお伝えします。
さらに、近代五種競技の魅力も解説していきますね。近代五種競技に打ち込む太田捺さんに、興味を持っていただけたらうれしいです。
近代五種の太田捺(おおたなつ)全日本選手権最年少優勝!プロフィール
近代五種って何をするの?太田捺さんのトレーニングの様子がみられます。
太田捺さんのプロフィールをご覧ください。
◆出身地:北海道根室市
◆生年月日:2007年9月12日 14歳
◆身長と体重:身長156㎝ 体重45キロ
◆家族構成:父母、姉、弟、妹(姉は楓さんも実力者。姉妹で一緒にトレーニングを重ね近代五種に打ち込んでいます)
◆出身学校:根室市立成央小学校卒業 根室市立光洋中学校在学中
◆近代五種との出会い:5歳でまず、地元根室スイミングクラブで「水泳」をはじめたそうです。その後、地元の「根室市立成央小学校4年」の時に、近代五種に出会ったそうです。
◆コーチ:菅原美香 菅原美香さんの父が「乗馬クラブ」を運営しており、練習に打ち込む環境が整っています。
近代五種の新星太田捺!戦歴を紹介 全日本選手権で最年少優勝
太田捺さんの得意の「レーザーラン」ごらんください!勝負を分けるこの種目が近代五種の最終種目です。
最近の太田捺さんの活躍をまとめましたのでご覧ください。
1.近代五種全日本選手権、史上最年少優勝
日本選手権最終日は「レーザーラン」が行われました。これまでの競技で22秒差をつけられ、この時点で3位。太田捺さんはここから優勝を目指すことになりました。
すでに終えた3種目では、最初のフェンシングでいきなり7位と出遅れました。その後幼少期から鍛えた得意の水泳と全体のトップ通過で追いかけます。
さらに力を入れてきた「馬術」もノーミスでトップ通過し猛追します。
この時点トップは、五輪代表の自衛隊の山中詩乃選手。この実力者を「太田捺さんが得意にする最終種目レーザーラン」3週目(4周する中)で逆転し、そのまま逃げ切って見事初優勝を手にしました。
2.ユース世界選手権の17歳未満女子リレーで初優勝
2019年7月 ユース世界選手権の「17歳未満女子リレー」では、一緒に練習に励む姉の「楓さん」とともに参戦し、日本勢として見事初優勝を果たします。
姉の楓さんは18年度全日本選手権で3位になっている近代五種競技の実力者なんです。
日本代表としてW杯を一緒に転戦する姉と妹。日本オリンピック委員会のオリンピック有望選手です。
「いつも同じ練習をしていて代表入りしたのは嬉しいし刺激になります。パリ五輪では姉妹で出られるように頑張りたい」と、互いにかけがえのない存在なのです。
3.W杯デビュー戦で国際近代五種連合の公式サイトで「事件」と表現
近代五種W杯(ブタペスト)で「太田捺さんの予選」を中継した実況者は「アメージング!!」と興奮して伝えたという出来事です。
「レザー銃の射撃」と「800mのランニング」を組み合わせた種目が「レーザーラン」です。勝敗を分ける近代五種の最終種目です。
ここで当時根室市立光洋中2年生だった太田捺さんが、各国上位をごぼう抜きして五輪メダリストを抑えて首位で決勝進出を果たしたのです。
近代五種の太田捺(おおたなつ)サポート体制
近代五種は「フェンシング、水泳、馬術、射撃、ランニング」の5競技に挑む「キング・オブ・スポーツ」とご紹介しましたが…
フェンシング? 馬術? 射撃? どこで練習するの?という疑問がわきますよね。ちょっと「近代五種に挑戦したい」と思っても気軽にできる競技ではなさそうです。
太田捺さんはこの課題をどう克服したのでしょう。小学生、中学生が一人で解決できる問題ではありませんね。
太田札の急成長には周囲のサポートがあったからこそです。
- 近代三種の経験者菅原美香コーチが、レーザー射撃の道具をそろえたそうです。
- 北海道フェンシング協会の力をかり技術指導や道具の購入を手伝ってもらったそうです。
- 馬術の練習は、菅原コーチのお父さんが運営する根室乗馬クラブを使わせてもらっているそうです。
フェンシング? 馬術? 射撃?この難題を多くの方々の温かいサポートで地元根室でトレーニングをする環境を整えました。
姉、太田楓さんとコーチ菅原美香さんとの切磋琢磨の毎日です。
競技人口が極端に少ないオリンピック種目。みなさんに注目してもらいたい真摯な姿がここにあります。
近代五種の紹介!歴史あるオリンピック種目
古代オリンピックは紀元前9世紀。その当時版は「古代五種」がありました。競技は「走り幅跳び・円盤投げ・短距離走・やり投げ・レスリング」で競い合いました。
それから2000年余り…
近代オリンピックの父「クーベルタン男爵」のもと、1912年近代オリンピック(ストックホルム)で近代五種は正式採用されました。由緒ある競技なんですね。
近代五種をよく理解できる動画です。
- 水泳は200メートル自由形で行われます。男女共に2分30秒を250点とし、1秒あたり2点増減します。
- フェンシングはエペによる1分間一本勝負の総当たり戦で行います。勝率70パーセンを250点とし、1勝あたり6点増減します。
- 馬術は障害物を越える競技です。騎乗馬は抽選により決定します。高さは最高で120㌢、300点満点からの減点方式です。
- レーザーランは、最終種目!水泳・フェンシング・馬術の3種目の合計点を1点=1秒として、上位の選手からタイム差でスタートします。射撃は10m離れた約6cmの的に5発的中させます。撃ち終わると直ちに800mのランニング行います。これを4回繰り返し、初めにフィニッシュラインを通過した選手が優勝です。
静(射撃)と動(ランニング)の組み合わせから生まれる、抜きつ抜かれつの展開が観戦していて大変見ごたえがあります。
近代五種の太田捺(おおたなつプロフィールと戦績 まとめ
今回は「近代五種の太田捺(おおたなつ)全日本選手権最年少優勝!プロフィールと戦歴」についてまとめました。
近代五種という競技人口の最小の競技かもしれません。地元、北海道根室市でパリ五輪を目指し切磋琢磨する太田姉妹と菅原コーチ。
「夢」に向かって、必死に頑張っている姿にふれ応援したくなりました。
>>近代五種公式HP/をご覧ください。太田捺さんの新しい情報がありましたら追記します。みなさんも注目してみませんか?