子育て相談

反抗期の親の考え方と対応術【中学生】!親のNG行動と関係改善の進め方を解説

わが子の乱暴な言葉や無視した態度。毎日気が滅入って大変な子育て。

こんなはずじゃなかった…

親の威厳を守りたいが、やればやるほど関係がますます悪化していく…

反抗期を迎えた子どもの激変に戸惑い、「助けて!どうすればいいのか!」と悩まれている親御さんに向けて書いた記事です。

「子育て論」の情報は、身近に溢れていますが、いくら成功話を聞いても、育ち方も特性も違う十人十色の子どもたちに、そもそも「共通する正解」はありません。

ましてや、我が子にピッタリ合うマニュアルなどありません。しかし、自信をもって言えることがあるのです。

それは「子育ての正解や公式はない」と言っても「反抗期の子どもをガッカリさせたり、イライラさせる親のNG行動はある」これが私の考え方です。

この記事では、反抗期の理解の仕方がわかります。お子さんに「何が起こっているのか」を正確に理解できれば、冷静かつ適切な対応ができると思いませんか?

次に、反抗期の「親のNG行動」を解説しながら「具体的な対応術」を提案していきます。

私は、公立中学校の元校長です。数千人の様々な良さや特長ある子どもたち保護者のみなさんに出会い、培ってきた経験をお伝えしていくワダチブログを運営しています。

思春期や反抗期という発達段階をふまえた実践的なアドバイスを解説していきます。みなさんのお力になれたら幸せです。

では、さっそく反抗期の理解と具体的な親御さんと父親対応術をお話していきます。

反抗期の父親の考え方と対応術【中学生】!反抗期の理解の仕方

一生懸命になればなるほど、子どもとの歯車がかみ合わずうまくいかないなあ

ということありませんか?

この苦しみの原因は、親の「子どもに変わって!」という切実な願いです。
しかし、親の言う通りにする自分が許せないのが「反抗期」です。
だったら、親御さんの方が「先に」180度視点を変えて「思考転換」を図ればいいと思いませんか?

反抗期中学生への対応の基本は、これまでの子育ての「考え方の修正」です。

反抗期のわが子に対し「テクニックで対応」するのではなく、
優先するのは「今、わが子に何が起こっているのか?」この理解を深めることが、親子関係修復のカギを握ります。

大切なことは、我が子に「変われ!」を要求する前に、親側が先に変わる!「思考転換」を図ればいいのです。

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反抗期の父親の考え方と対応術!中学生の「第二反抗期」の考え方

わが子にいったい「何が起こっているのか?」ここで第二反抗期の正体をしっかりと把握しましょう。

  1. 中学生の反抗期は「成長のしるし」と理解する
  2. 矛盾した言動を「両価性」という言葉で理解する

この二つの側面から話を進めていきますので、お子さんの理解に役立ててください。

1.中学生の反抗期は「成長のしるし」と理解する

反抗期の適切な対応には「反抗の理解」が欠かせません。その理由は、
大人側に余裕が欲しいのです

父親の気持ちの中に「家族内の権威を保とう」という意識は危険です。無理やりイライラしている相手の土俵に立たなくていいのです。

子どもの激変に慌てることなく、人生の先輩なのだから「見守るゆとり」が欲しいのです。

思春期とは「自我の目覚めと性の目覚め」を経験します。自分自身の内面への関心が高まります。
「自分の行動を自分の意志で決定したい」のです。
「自分はもう子供ではない」「もう大人だ」という意識です。

親が勧める「A」は、絶対「A」にしたくない!(そもそも「A」が嫌ではなく親が勧める「A」が許せない)親が勝手に「A」って決めるな!自分で決められる!

親にレールに乗せようとする親が嫌い、乗ってしまう自分が嫌。だから抵抗する。

この時期は、親の干渉を嫌がりうるさがります。口答えやまったく口をきかなくなることもあります。

しかし、これだけではありません。反抗期のお子さんには、もっと複雑な心理状況がおこっています。

2.反抗期の矛盾した言動を「両価性」という言葉で理解する

両価性とは、「好き」と「嫌い」、「もう独立したい」と「まだ依存してたい」、「尊敬」と「軽蔑」など、相反する価値観が現れることを指します。

うるせえ!

父親に向かって拒否や対抗する言動があったとき、そのまま受け取って「離れて放任」してしまうのは、あなたのお子さんに適切な行動ではない可能性があります。

思春期や反抗期の言葉は「その反対のことも同時に言っている」と考えてください。

ベターな対応は、乱暴な言葉、そのものに極端に反応しないことです。

親に保護される存在から抜け出したいのですが、経済的にも社会的経験からも依存せざるを得ない一面もあり、葛藤が生まれます。

反抗したいけど甘えたい気持ちも残っています。だからこそ距離の取り方が難しいのですね。

親に向かってその口の聞き方はなんだ!謝れ!

毅然とせまる対応が必ず悪いわけではないのです。そのタイミングもあるでしょう。

しかし、注意したいのところは、「対決」を繰り返していると「感情のもつれから親子関係の修復がつかなくなるケース」も心あることを覚えておいてほしいのです。

反抗期という成長へのステップする「期間」ですので、自然と過ぎ去るのがイイですよね。

それなのに、この期間にあまりにも感情面で対決してしまい、その後の親子関係に影響を及ばしたらと考えると怖いですね。

少々の「反抗は許しなさい」という意味ではないのですが、

反抗期とは自立した大人になるための一つのステップであるという理解は、親がしっかりと持ち合わせておくことは重要なことです。

反抗期の対処法の前に自分自身の感情に意識を向けてみませんか?

この記事を読み進めている親御さんは、間違いなく、我が子の成長を心配する愛情深い親御さんです。
最近の暴言や悪態に父親としての感情は激しく揺れ動き悩まれているのでしょう。

このままでは、父親の権威が…どう向き合っていいのか全く分からない…親子関係がますます悪化する一方…

と心が揺さぶられます。

親御さんが緊張や不安等ストレスでテンパっている状態は、反抗期のお子さんにとってもいいものではありません。
反抗期には「(むりやりにでも)余裕」がほしいのです。

理想像の対応パターン一例です

反抗期は大人への成長のステップ、反抗していても、楽しくて悪態ついているわけじゃないことはわかっている。
だけどな、言っていいこと悪いことはわかるはずだよ。そこが大事だとお父さんは考えている

短く、これだけ!余裕がありますよね。

謝らさせたり、その場で行動を直させたりはさせないが、父親の想いを伝える努力は続ける感じです。
「少々のことは成長のステップとして反抗期を理解できるけど・・・・“悪いことは、悪いでしょ”自分で限度がある行動を考えなさい!」

こんな感じです。

○○するな! 親の言うことを聞け! 親に向かってなんだ!

親が絶対に子どもには「負けない」あるいは「勝たなければならない」と考え、「正しいこと説教し行動をコントロール」しようとする

だから、言葉みんな「あなたメッセージ」となり子どもの変化を求める言葉かけ、つまり「変われ!よりよく変われ!」という言葉になってしまいます。

人は子どもであれ、大人であれ「変われ!」は、抵抗がおこりますよね。

子どもは親の正論を受け入れません。なぜか?子どもも正論はわかっているのです。わかっているけど、そうできない自分がいてモヤモヤしているのですから。

でも、無視も悪い行動まで受け入れることもありません。ダメなことはダメだと伝えることは大切なことです。その時役立つのが私を主語に話す「私メッセージ」です。

子どもに向かって「〇〇しなさい」という言葉がけではなく、「自分(親)は、このように考える」と、自分の気持ちを伝えているのです。これを「私メッセージ」と言います。

親子でも「大切なことは伝えないとわからない」だから短く丁寧に伝えます。

反抗期中学生子育てテクニックや手法を紹介

これまでの考え方を基にして具体的な場面での対応例をお話していきます。

1.親を無視する場面、暴言の場面

親側が不愉快になり怒りが込み上げてくることがあります。そんな時「頭ごなしに声を荒げたり、何が何でも謝らせよう」としないことです。

真正面から対立しないことを提案します。大事にしてほしいことは子どもの行為に巻き込まれないことです。

容認していいわけではありません。

そういう態度を取られると、悲しくなるね。
(反抗期という成長への年頃は理解できるけど)
言っていいこと、悪いことはあります。

短い言葉で、くどくど言わない。
大きい声ではなく、小さな声でしっかりと話す毅然とした態度がいいです。

しかしこれが正解ではなく、親子関係によっては、
「悲しそうに独り言のように話す」「短く話し、そっとその場を離れる」こともアリです。

子どもは「悪い態度」「悪い言葉」は十分に認識しています。親の考えを伝えることが大切です。

今までの育児は、指導したその時点ですぐに改める「反省の言葉」と「しおらしい態度」を当たり前のように求めていました。この子育てからは修正が必要です。

2.反抗期対応のカギは、愛情ある「あきらめ」

反抗期をうまく乗り切るには何が必要か? それは「愛情あるあきらめ」です。

何をあきらめるか?
それはあなた自分自身が考えている「正解」の育て方をあきらめるということ。

自分自身の抱く子どもへの反抗は止めて「変わって」という願いへの「あきらめ」です。

「愛情ある」とは、積極的に関心を寄せる心情です。愛情の反対は、「無視」や「お前には無理だ、できっこない的な小ばかにする対応のことです。愛情のないあきらめは、反抗期の長引かせ継続を意味します。

反抗期に入った我が子は「もう別人格をもっている存在」であり、わが子でありわが子ではありません。

別人ですから、誠実で敬意ある態度を心掛けなければ人間関係上のトラブルになりますよね。

3.正論は心に届かない!弱さを語る

「…べきだ」的な説教をしたり、自分が努力を積み上げてきたことなどは、反抗期の心には届きにくいものである。

なぜなら、わかっているからである。生きていく中で、色々な矛盾があるが、親も悩み苦しみながらバランスをとっているのである。

親がどう失敗し、そこからどう立て直し、何を大切に考え、何を生きがいにしているのか等、タテマエより素の父親の考え方などはどうでしょう。

「正解」として語っては元も子もなくなりますが…

4.父親は「壁」です!暴言や無視されてて当たり前かも

父親は壁です!だから無視され時には暴言もあるかもしれません。

「壁」ですから、粛々と「壁」の役割を果たせばいいのではないでしょうか。

積極的に「どうだ!まだ超えられないだろう!」と挑発しなくても…

一方では、物分かりが良すぎて子どもの言いなりでは「壁」じゃなくなりますよね。

壁がなくなっては、反抗したくてもできないです。

多少の反抗には動じない、子どもを無理にコントロールしようとせず、壁らしく堂々と立って存在していればそれだけで十分です。このくらいの感覚で、心を軽くしてください。

反抗期の父親の考え方と対応術【中学生】!まとめ

今回の記事では「反抗期の父親の考え方と対応術【中学生】!親のNG行動と関係改善の進め方を解説」についてまとめてみました。

はじめに書きましたが、これは子育ての正解ではありません。

豊富な実践から、反抗期の中学生とコミュニケーションを図る一つの提案です。「なるほど」と実感する箇所があれば、試してみてください。

現状が思うようになっていないなら、そのパターンを続けるのではなく、自分らしい子育ての役割を見つけ出してみませんか?

何かヒントになれば幸いです。「ワダチブログ」には子育て応援ブログの他、中学生への生き方授業もありますので参考にしていただけたら嬉しいです。ありがとうございました。