子育てに悩む母親には、いくつか共通点があります。
私は公立学校の元校長です。多くの子どもたちと保護者の皆様の悩みと関わり続けた経験を活かして、先生方と親御さんの子育てを応援する「ワダチブログ」を運営しています。
この記事では、子育てがうまくいかない原因ともなる「共通点」
子育ての苦しみに悩まされる考え方のパターンを解説するとともに、解決法をお母さん方に納得できるように解説しています。
子育ての辛い心を軽くする心の向け方4選をご紹介します。
肩の力がフッと抜けて、本来のあなたらしさを取り戻せるように工夫しました。お力になれたら幸いです。
うまくいかない子育ての決定的な理由!母親の心の向きの変え方を解説
うまくいっていない親の特徴は
私の教職年数は今年度で再任用期間を含め40年目です。これまで、多くの子どもたち保護者、そして個性豊かな先生方と教育実践を歩んできました。多くの相談を受けともに悩みながら話し合ってきました。上手くいっていない親の姿には、ハッキリと傾向があるのです。
- どの親御さんも真面目、いい加減な感じは全くしません。
- 表情が暗い(無理もありません、悩みぬいて話し合っているのですから)
- なんとかしたいと「一人で」真剣に悩んでいる
親御さんは、親としての自覚、強い責任感。「このままの私ではダメなんだ、頑張らなきゃ」あるいは、「もうダメ、限界」と思ってしまいます。
この三つの傾向を簡潔に表現すると- 子どもは、自分のお母さんが大好きです。母親の笑顔、優しさが生きる源です。
- 自分の大好きなお母さんに笑顔がない。いつも怒っている。‥‥幸せそうでないという意味
- もし仮にお子さんが「僕が学校を休んでいるからだ…」「僕の○○のせいかな…」と「お母さんの元気がない様子」を結び付けていたらどうでしょうか。
- 「私の大好きなお母さんが、自分が原因で元気がない…」子ども自身の自己否定につながってしまいます。何かしらのネガティブな感情が、お子さんの心を曇らせます。
このような流れが起こりうるのです。
お子さん側が、勝手に思い込んでいるのです。そして、年月の経過とともにそんな「育ち方」が強化され染み込んでいきます。
いつも、うまくいっていない親の子どもには、無意識にお母さんお父さんの表情を観察しているクセがあり、低い自己評価に反映しているような傾向があります。
「ネガティブな思い込み」は幼少期に出来上がってしまう
反抗期子育ての「悩み」の正体は、ご自身の「思考癖」です。
人は、誰でもその人の考え方にその人なりの偏りがあります。そして、悩みだすと「いつもの自分の考え方のパターン」で、頭の中が「いっぱい、いっぱい」な状態になります。
こんな時は、悩みの解決に向けて、真正面から攻めるより、一見回り道のようにお感じになると思いますが、「自分自身を調べてみる」といいと思います。思考転換してみましょう。
「わが子がどのように育ってほしいのか」子育ての、根本に立ち返ってみると、普段の景色が変わって見えるかもしれません。
うまくいかない子育て!心の向き方1「長い時間軸で将来を見通す」
思春期の激しい抵抗に合っていると、今のこの状態を「すぐ改善したい」と、解決策を探します。藁をもつかむ想いです。
あんなに素直でかわいかったわが子の、自分への振る舞い方が、激変し…信じられない、許せない、情けない、
心も体も疲労感からぬけだせません。
悩み方の正体を考え続けると、1つ目は、「自分自身が」」今の混乱した状況から、早く抜け出したい思い
(子どもの激変を心配しているはずだけど…実は「自分自身の辛い思いを何とかしたい」っていう感じもありませんか?)
失礼な言い方かもしれまんが、そこはお許しください。
あえて普段とはちょっと変わったところからの、アプローチです。違和感を感じられるかもしれませんね。この記事は、多様な考え方を紹介して、あなたの思考転換のヒントの提供を目指しているのです。
あなたは、「今」「わたし」が「つらい」のです。そして、今すぐ効果的な「処方箋・解決策がほしい、あると信じている」「誰か教えて」
こんなキーワードが浮かんできます。
2つ目は、当たり前の話ですが、どこかに解決策があることが、前提条件。
そして、そのゴールへの道筋は「正解の子育て」があって、自分がその子育てを取り入れれば、子どもの状況はきっと改善されるというものです。
心の深いところでは「ちゃんとやっている親御さんもいる」し、私は「いま子育てがうまくできていない」という負い目もあることでしょう。。
身のまわりの親御さんとの比較や、世間から見て? 引け目のような心理も見え隠れしています。
しかし、このような記事に目を通されて自分で「なんとかしたい」と願う方々に、子どもへの愛情が欠けているはずがありません。
私は、そう思います。
今、思春期のわが子は「将来への飛躍に向けて、もがいているのです」ただそれだけ。子どもにとっては、反抗期も意味のある大切にしたい時期なのです。でも、自分に余裕がないから、苦しい。そして悪循環になっているだけです。
「今」すぐに変えたい。根っこは、「今」にこだわり、
私の提案は、ちょっと長い目でみてほしいのです。具体的には、ご自身のわが子への偽らない愛情の形を思い浮かべてほしいのです。今を見て憂うのではなく、思い描く理想の将来から、今を見てみる。そんな感じです。
反抗期中学生の子育て!心の向け方2「子育ての大テーマの自問自答」
今日の課題は、「子育ての大テーマは考えてみる」ことです。「たった一つだけ」と、自分で考うまくいかない子育ての決定的な理由!母親の心の向きの変え方を解説えてみることがポイントです。
親は欲張りですので、いっぱい出てきます。将来、幸せに、順調に生きていくためには・・・・あれも、これもと出てきます。
◆心身の健康をあげる方。
- 学力は何より重要、高学歴な大学をイメージする方。
- コミュニケーション能力やリーダーシップをあげる方。
- 前向きで明るく、誰からも好かれる人柄をあげる方もいらっしゃるでしょう。
- これからの時代は語学力、英語はぺらぺらの会話力を身につけさせたいと考える方。
- 人の痛みのわかる思いやりのある、優しい子に育ってほしい。
一つを選べと言われても困りますよね。「一つを自分で選ぶ」作業に親として自分自身に向き合うことになります。教科書で学ぶのではなく、自分が「何を最も大切にしたい」のか、
そもそも子育てをする、大きな願いから考えてみることも大切です。最終ゴールが決まれば、日々の子育てにおいても何が最も大切にされるべきかが、自分の中でハッキリしてきます。
私の場合は、「強さ、たくましさ、柔軟性、しなやかさ」「簡単にポキッて、折れない心」を身につけてほしいと、考えています。
ここが、学校現場から見た今の子どもたちに欠けている不安な一面です。一般的に見れば、親も先生もやさしいし、面倒をよく見て、わが子には失敗をさせない教育、特に、交友関係のトラブルには、自分たちで解決させるのではなく、大人がすぐに介入しちゃう。
すぐに、友人とのトラブル=深刻ないじめを連想しちゃうから、放っておけない。
壁にぶつかると、親や周りが解決しちゃう。親が守ってくれる学生時代はいいです。社会に出て大丈夫だろうか、将来の必ず立ちはだかるであろう悩み事を自分で処理できるか、本当に心配です。
知識は重要、学力は大事に決まっている。だけど、子育ての最優先事項は、親自身が価値観が決めることであり、その価値観は、親御さんの自然な言動に表現させてお子さんに影響を与えています。
この子育ての大テーマを意識することで、自身の考え方の基準ができます。すると、枝葉末節な価値観に一喜一憂しない「余裕」も生まれることでしょう。
親への反抗も「意味があることかもしれない」と、そう考えられれば、日々の接し方に、ほんの少しでも「ゆとり」が生まれてくるでしょう。
特に母親にはそんな「適当さ」「いい…加減」が大切に思えてなりません。わが子の欲しているのは、母親の笑顔、おおらかさが一番と、私は思います。
うまくいかない子育て!心の向け方3「成長に欠かせない反抗期時代」
平光雄さんの著書『子育ての話』から引用です。
道徳的な価値は、どれも自然発生的に生まれてくるものではありません。
そのルールが「いけないこと」と、教えていないことは、叱っても響かない。…
たとえば、作業の丁寧さや慎重さなどは、
それができていないと叱る前に、
どれだけそれが大切かを教えているかによって、心への響きは大いに変わってくるのは当然です。
…作業の丁寧さや慎重さが、たとえば学業の上でどれだけ大切かという価値観ができており、
そのうえで、それができないと叱ったならば、
心の中の価値観とその言葉が「感応」し合います。
親の願いが、素直に子どもの心に届くには、普段から子どもの心に必要な価値観を培っていく必要があります。
「叱る」前提には、日常の何気ない会話やふれあいの成立が欠かせません。
平さんは「あたかも心の中にコップがあって、そのコップに一滴ずつ水(多様な価値観)を溜めていくようなイメージ」と、表現しています。
何を言っても反抗するから…何も言わなくなるのはよくないと思います。
わが子が、すぐ反省して「わかりました」「ごめんなさい」というゴールを思い描かないことです。思春期に入っても、小学校低学年時のゴール像を思い描くのでは、そこに無理があります。ましてや、「改善しなさい」的な言葉では見向きもしません。
大人だって、気分がいい時のアドバイスは聞きたいなと思われる方も多いと思います。しかし、注意を指摘されたり、叱られて説教されたとき、アドバイスを素直に受け入れる方は、きっと少ないでしょう。
ましてや、はじめから聞く耳をもたないのが反抗期。
本来、うちの子にも“ちゃんと”反抗期があって順調な成長をしていると、納得していく余裕がいいですよね。
うまくいかない子育て!心の向け方4「反応パターンを知る」
自分のしていることで、子どもが将来困ることが理解できない親は、困った親です。
そこまで騒ぎ立てる事柄ではないのですが、「子どもの心が傷ついた!どうしてくれる!」この常套句を掲げて乗り込んでくる親御さん。
ここで、家族を守って「親自身、自分の役割を果たそう」と頑張るわけですが、全く子どもの将来をみていない。…どんなお子さんに育てたいのか、どんな力を身につけさせたいのか。
こういう親を持つと、子どもはどうするかわかりますか?
1つ目のパターンは、
そんな傾向の親を子どもはよく「理解」して、自分の思う方向に親を操作しちゃいます。自分の課題を親に処理させて、取り除いてもらうのです。意識的に、無意識にですが。
2つ目のパターンは、
子どもが自分自身の感情や想いが混乱してわからなくなります。自分を無意識に押し殺して、親の感情に自分の感情を合わせてしまうのです。
本来、子ども側はそれほど気にしてなかった事柄でも、「(事実関係を知って)親があんな怒っている、僕はひどいことをさせたんだ。被害者だ。悪いのはあっちだ。あっちが謝れば解決する」という考え方に変化してしまいます。
どちらも、将来のわが子の自立に責任をもつ、一番の当事者であり応援者が成長のチャンスを邪魔しているのです。
うまくいかない子育ての決定的な理由!母親の心の向きの変え方 まとめ
今回の記事では、「うまくいかない子育ての決定的な理由!母親の心の向きの変え方を解説」について、まとめてみました。
理想的な子どもに育てようとしたり、子育てに「正解」があって、正しい子育てをしようとしたりするよりも、自分自身が明るく笑顔でいることをいちばんです。
それを、お子さんが望んでいるはずです。
自分が自分を幸せにする、自分らしく輝くことを優先することが、結果的に子どものためになるようです。子育てだうまくいっている親御さんは、こういう面で余計な力を入れないで子育てを自分らしく頑張っています。
思春期の子育ての鍵は、手の届く(心の届く)距離感で、見守り続けることです。自分のお子さんとはいえ、「親の思う正解に、わが子の育ち方をコントロール」するなんて横柄です。
だから、「考えない」
この一点だけでもそれだけで肩の力がぬけます。自分の物事のとらえ方や考え方のクセに目を向けて、ご自身がちょこっと思考転換です。心の向け方を少しだけ変えてみると余裕が生まれます。その余裕を突破口にしてみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。参考になれば幸いです。「ワダチブログ」では関連記事が多数掲載されています。