こんな洗礼…今までになかったですか?
どうしても教室がザワザワしていて、いつも落ち着きがなくて…
なんで○○先生の時は、静かに集中して聞いているのに、私の時は態度が違うのか…本当に嫌、自信がなくなる…
規律ある授業をしたい。しっかりと指導力を身につけたい。
先生の指導の仕方次第で、子どもたちの聞く態度が全く違います。子どもは悪気があるわけではなくても、本当に正直です。
この記事は、子どもたちの私語が多く授業中のザワザワで苦戦している先生方に向けて、その解決策についてまとめました。
「うるさい私語やザワザワ教室」を激変させる解決法がわかります。をまとめてみました。
- 子どもに伝わる「話し方」の工夫
- コミュニケーションの鍵である「聞き方」の工夫
規律を整える学級づくり・生徒指導の基本的な考え方がわかります。特長は先生方の「話し言葉の実際」を例示してあります。
私は公立中学校の元校長です。これまでの知識と経験をもとにして先生方や子育てに悩む親御さんを応援する「ワダチブログ」を運営しています。
この記事を読むことで、普段私語に悩む先生方の生徒指導にお力になれたら幸いです。
授業中の私語が多いクラス!ザワザワを解決する先生の「話し方と聞き方」
教室がザワザワしている原因は「先生の話し方」に問題がある場合があります。
うるさい私語!教室がザワザワしているときの対処法
教室中がザワザワしている時に、例えば「静かにしなさい!・・・」と注意を繰り返していませんか?授業中等の私語に悩んでいる先生方に効果的な生徒指導の手法をご紹介します。
今回の提案する解決法はこれです。たった一人の教師が、30名近い集団に対しリーダーシップが発揮できる唯一の条件です。
話が完璧になくなるまで待つ。「全員の聞く構え」ができてから話す!
この提案に対し
そんなことは分かっています。
黙って待っていても静かになることはありません。何もしないまま1時間が終わってしまいそう…
こんな切実な声も聞こえてきそうです。
実は、「子どもたちが静かになるまでの先生の待ち方」にも「技」が必要です。具体的なアプローチ例をご紹介します。
はい、先生から話します!聞く姿勢をとりましょう
ポイントは、微笑で明るい雰囲気でハッキリと話すことです。クラスの実態に差がありますが、少数かもしれませんが何人かの子どもは、必ず先生のほうを向いて反応しています。
すぐにしっかりと反応できた子どもたちに視線を送り、
「●●さん、きちんと聞く構えができましたね。○○もできたね、▼▼三、どんどん増えてきた…早々姿勢できちんとできるよね。
“きちんとできているね”と温かく“まなざし”で認めていきましょう。
もちろん、落ち着かない子もいます。
先生の“よびかけ”た指導にすぐ反応できる子供は少数でも必ずいるものです。ちゃんと行動できている子どもに「先生が笑顔で反応すること」「認めること」に意識を向けます。
ダメを叱る前に、できている子にも先生の意識を向けて笑顔で言葉をかけるのです。
さらに続けます…
「にうちょっと待ってね…周りの人にやさしく教えてあげて」
(手を挙げながら視覚に訴える…これもひと工夫です)「はい、集中して」
まだしゃべっている子どもたちに(真剣に表情を引き締め)視線を移します。静かになってきたね、○○さん、○○さん、みんな待っています。
(笑顔で…)「はい、みんなが聞く姿勢が取れましたね。
(真剣に表情を引き締めて…)この「聞く構え」が大事だよ。メリハリが大事なんだよ!」
このような言葉かけで「どんな状態を先生が求めているか」について、先生と子どもたちの間で明確にさせていきます。
ポイントは2つ!
- 「完全にザワザワがゼロになったとき」この瞬間が、話し始めるタイミングです。
- 完璧に静かになった瞬間、注意を促すとともに 肯定的に期待を込めて語ることです。
- この時例えば「メリハリ」という言葉を使います。どんな言葉でもいいのですが「メリハリ」という言葉と、私語のきちんとした状態を子どもたちが理解させることが大切。
「みんながきちんと聞く姿勢ができてると気持ちいいなあア。ここまでの時間が、もっと早くなるといいね。メリハリの意識を持とうね」「この頃、聞く構えがすぐにできるようになってきたね。メリハリがついてきたね、凄いよ。この調子!
聞く構えがなかなか取れない子はいます!できない子に注目する前に、できている子にしっかりと目を向けて言葉をかけるようにしましょう!
(メリハリをつけた)私語のない完璧は状態になっている時…その状態を子どもたちと確認してください。ココが正常で、ココにすぐ戻ることが大事だよ!これを「メリハリという言葉」で確認するのです。
この「けじめ」が大事 この「切りかえ」が大事
あとはひたすらこの手法を繰り返すだけ。仮に話している途中で「話し出す子どもがいたら」その場で話を中断してください。
話をやめなさい。
今は先生が伝えなければならないことを話しています。しっかり聞いてください。」
と即座に毅然と反応します。
ここで、今までのいけない話し方を再チェックです。
- 「まだ少しザワザワしている状態で、話し始めてしまう教員」
- 「私語に負けまいと、さらに大きな声を出して指導する教員」
- 「静かにしなさいと、私語が多い子だけに反応してしまう教員」
- 「しっかりやっている子には、言葉かけがない教員」
- 以上の結果、注意している時間が長い教員、(ちゃんとやっている子が悲しい)
このような対応は、もう終わりにしましょう。次は、生徒指導の力量の向上にむけてのアドバイスです。
うるさい私語対策!自分の話し方を調べる「話し方と聞き方」のコツ
話し方で一番心掛けてほしいこと、それは
「自分は、どんな言い方をしているのか」この視点から自問してください。
子ども側からすると、「(先生から)何を言われたかより、どんな「言われ方をされたのか」が指導には大きく影響を及ぼします。
なぜなら、私にもあなたにも、大人でも子どもでも、「みんな感情」をもっているからです。
話し手が、期待を込めた温かな雰囲気で語かけられたら…話の内容も心に素直に受けとめられることでしょう。
逆に先生の一方的な指導による言い方では、
「あの時、先生は私の話をちっとも聞いてくれないで、すごい言い方で叱られた・・・」
と指導内容より、その時の先生の「言い方」「雰囲気、態度」を覚えているものです。
叱るとは、その目の前の子どもに(クラス全体に)
もっと良くなるはず!絶対にできるよ!先生は信じたい!がんばれ!こんなことしている場合じゃないぞ!
このようなことを「期待」をしているはずです。子ども側からしたら「僕は先生に期待されている」という感情が出てくる「叱り方」をしてください。
厳しく話すことが、いい指導ではありません。
言葉をきちんと子供に届くように話される先生が、生徒指導に長けた先生なのです。
それでは、ここで3つの観点から、話し方の「簡単テクニック」を紹介します。
1.話す内容のポイントをはじめに話してしまう
「みんなが成長したな」と感動した出来事がありました。今日は、とてもうれしかったその時の出来事を話します。
今日はね、「みんな凄いぞ!」ってことがあったので、その話をしますね。褒めますよ~
「今日は、これは絶対にいけないんじゃないかな」と、先生が考えていることを話します。真剣に話すから、しっかり聞いてほしいんだ。・・いいかな?(周囲を見回して)」
「今日は、ちょっと悲しくなってしまったことなんだけど、聞いてほしい」…それはね…
このような話し方をすると、「話しの方向性、先生の気持ちや意図」は全員が理解できます。大勢の子どもたちの聞く構えを整え、気持ちをそろることができます。
2.話す内容の個数をはじめに話してしまう
今日は、○○について話します。今から「2つ」話します。「3つ」話します
理解しやすいように話し方を工夫してみてください。しかし、5つ6つと多くなると、あまり意味がなくなってしまいます。
3.話す時間をはじめに話してしまう
特に短い時間で話すとき、端的に
「今から3分話します。○○のことなので集中してください」
ねらいは1,2と同じです。聞く側にも見通しがたち、「聞く構え」をつくりやすい利点があります。
しかし、1分で子どもが納得するお話をするのは、難題です。15分ダラダラと話すより、2~3分をわかりやすく話すには、相当努力と事前準備が必要です。それくらい、話すことにこだわりをもってください。
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うるさい私語の多いクラスの原因とは? 困った話し方の癖とは
私語の多いザワザワ教室の原因「困った癖4選」
1 余計な言葉が多い
無意識に話す言葉はありませんか?同じことを繰り替えして話している先生も多いです。
「えーと、今日は聖徳太子を勉強します、教科書22ページを開いてください。開いたかな?
遅いぞ、教科書22ページを開いて~みんな、聖徳太子ところ開けたか~。
そこ!まだ話してるぞ、教科書を開きなさい言っているでしょ。何回言えばわかるの・・・・教科書22ページ開いて、
はい開いたな。それでは・・・
このように繰り返しているといつまでも状況が改善されません。
正解は、ザワザワをおさめてから話し出す。教室中を見回し、私語やめなさい、ハイ集中。授業はだらだらとしない。今からページを言うからさっと開きなさい。
「今日は聖徳太子の単元を勉強します。22ページを開きなさい
開き終わったら、しっかり前を向きましょう。」
これだけです!
2 話す声が、または早口 ご自身の話す声量やスピードを一度振り返ってみてください。話すのが苦手と感じている人こそ❛小さい声❜や話し方に❛間❜がないと思います。
3 同じ方向を見ていて視界が狭い。子どもにとって、授業中に先生と視線が合わなければ、やる気も失せます。誰もが、注目してほしいのですから。
4 声がハッキリしていない、不明瞭では聞く気がしませんよね。
5 暗い雰囲気があり、明瞭さに欠けているケース。やっぱり教師は、さわたかな明るい笑顔が生命線です。
私語の多いザワザワ教室の解決策!教師は聞き方が大切なわけ
教師の仕事は「生徒に影響力を及ぼすこと」です。
「指導する」とは、生徒が納得して理解できる伝え方をするイメージをしてください。
くれぐれも一方的な説諭ではありません。
教師側からの「正しいこと」「大切なこと」を一方的に話して「指導したつもり」はいけません。
しっかりと子どもの声に耳を傾けられていないかもしれません。ちょっと立ち止まって、自分自身の「指導している姿」を自己点検をしてほしいと思います。
教師の指導とは、
子どもに「こんなことが大切だと思わないかい」と生きていくうえで大切にしてほしい価値観を伝えることです。
つまり、子どもたちに「教師の想い」が伝わっているかどうかが大切なのです。話すことだけが指導ではありません。
影響を及ぼすには『聞くことに集中して聞くこと』が大事です。
- (正誤の評価をせず)じっくりと聞く
- 耳を傾ける
- 子供の声に耳を傾けたときは「指導や意見」を途中で言わない
つまり勝手に「先生側の正解」を言わないこと
(あくまで、子ども側が先生に話をしっかりと丁寧に聞いてもらった…うれしい、安心した)という思いがわく聞き方ができているかです。
じっくり聞いた後は
あなたの聞き方は子どもからしっかりと「評価」を受けています。
生徒指導に苦しんでいる先生方にご紹介ください。
中学校の学級づくりで大切にしたい「考え方」と取り組み!上手な先生の話ネタを解説先生なら誰しも“雰囲気のいいクラスにしたいな”と思います。生徒が楽しそうにしていいると先生も幸せな気持ちになりますよね。
4月の新...
授業中私語でザワザワする学級が激変する先生の「話し方と聞き方」のコツ まとめ
今回の記事は、「授業中私語でザワザワする学級が激変する先生の「話し方と聞き方」のコツ」をテーマにしてまとめてみました。
日常の生徒指導でありがちな悩みについて、その解決法をまとめてみなした。
教育のプロである以上、自分自身の「指導力」は気になるところです。子どもに伝わる「話し方」とコミュニケーションの鍵である「聞き方」は誰もが身につけたい技です。
ちょっとした「意識」や「心がけ」で生徒指導の力量はぐんぐんと伸びます。子どもの可能性と同じように、先生方一人一人の可能性も無限大です。
鍵は「なりたい自分、なりたい教師像」に向かって、常に自身の課題やチャレンジ事項を意識して実践し研究することです。
みなさんのお力になれましたら幸いです。教育に特化する「ワダチブログ」をご覧いただきお役にたつことができましたら嬉しいです。