子育てのゴール設定は、単純に年齢ですか?それとも、高校や大学への進学ですか? 就職ですか?
しかし、です。苦労してお子さんを育て上げたと思ったら、一人前の大人に育ち切っていなかったとしたら、取り返しがつきませんよね。わが子への何のための教育、何のための愛情だったのかと愕然とするはずです。
この記事のテーマは、「子育ての一番大事なことを、最近忘れていませんか?」です。親の責任と心構え5選をまとめ、絡み合ってしまったしんどい子育てから、心を楽にしてもらいたいと願いまとめました。
私は公立中学校の元校長です。40年間の経験を下に、先生方や子育て中の親御さんに元気になってほしいと考え、みなさんを応援する「ワダチブログ」を運営中です。
日ごろ、夢中に母親、父親の役割を果たそうと頑張りすぎている方々に、読んでほしい記事です。一生懸命に子育てしている、わが子への本当の願いがあるはずです。
しんどい子育てに悩む親御さんに、毎日の「今の辛い瞬間」から少し「長い時間軸」でわが子の成長を見守る視点にきっと気づけます。
しんどい子育ての先にある願いの本質とは?親の責任は何歳まで?
子育ては何歳まで続くのでしょう?
2022年4月より、改正民法で、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられます。(飲酒、喫煙、公営ギャンブルは20歳のまま)
これをもとに「年齢」で考えると、高校を卒業した18歳、就職や大学入学時の18歳と考える方々も多いかもしれません。
法律では20歳になれば、大人として自分自身の行動に責任を負うことになります。しかし、20歳を過ぎていても、親として道義上の責任は問われるかもしれません。
年齢も一つのめどには違いありませんが、今日はもう少し子育ての根本からお話していきます。例えばこの二つお視点です。
- わが子にどのように育ってほしいのか
- わが子に身につけてほしい力とは何なのか
次に、この二つの視点から述べていきます。
しんどい子育ての先にある願いの本質とは?わが子の心を育てること
親のわが子への願いは、なんでしょうか? 言葉の表現は、人それぞれでしょうが…
親はだれしも、わが子の幸せを願っているのですよね。この大原則をもとに考えていくと、
子どもは、「自分らしい」「幸せになる力」を身につけていなければなりません。
幸せはの形は、人それぞれです。人の数だけ、幸せの形もあるはずです。
その子の個性に応じて「やりがい、いきがい」であり、「やってみたいこと」があるのですから。そうすると、「何をもって」自分らしい幸せとするか、
「幸せ」と感じる力が必要です。それって「心」だと思うのです。私は、親の責任は幸せを感じる心を育てること!
こんな結論になりました。
しんどい子育ての先にある親の責任「自分事として考えるたくましさ」
誤解なく読んでほしいのですが、
■学校での交友関係のトラブルは「いじめ問題」と一緒に想起されやすいので、「あってはならないこと」として、「即解決」に学校もご家庭も一致した方向で動き出します。
要するに、大人が生活しやすい環境を、子どものために整えます。
■いろいろな学校、学級、先生方で様々な実態があるでしょうが、ひとくくりすると先生は「本当にやさしく、きめ細やかに配慮して」教育が進められています。
小さな声で発表した時、もっと大きな声で発表することを促したりもするのですが、多様な配慮もあって「生徒の小さな声(言葉)を、先生が大きな声で学級全体に広げている」場面は、教室ではよく見られます。
これでは、「話せば、必ず相手に通じるもの」と、誤解してしまいますよね。
実社会では、自分の想いが伝わるように工夫して、しっかりと話さなければならないのに…「幸せになる」には、たくましさの観点が欠けているように感じています。
■生徒の一般的な意識は「たくさん覚えること、早く正しい答えを出すこと=勉強ができること」に向いています。
だから、考えることが苦手。そもそも時間をかけて考えようとする意欲・習慣が乏しいのです。
■トラブルが起こると、人のせいにする。
「向こうから先に手を出してきたのだから自分は悪くない」悪いのはいつも相手という感覚です。これって、子供の将来が生きづらくなりますよね。
子どもの幸せを願い「すこしでも、よい教育」をと親なら考えます。
子どもには不自由な想いをさせたくないと、20年間、愛情込めて子育てしてきたわが子が、万が一自立した大人としての幸せな能力が身についていなかったら、こんなむなしいことはありません。
いったい何のための愛情だったのか、何のための教育だったのか、ということになりかねませんよね。
しんどい子育ての先にある願いの本質!子の自立を3つの視点から考える
自分らしい幸せな形を、目指すなら「自分らしい人生の歩き方」をしなければなりません。
それって「自立」です。そこで自立を3つの視点から簡単に表現してみます。
1経済的な独り立ち
一言でいえば、親の世話にならず一人暮らしができる力です。自分らしく働き、お金を稼ぐ力です。
2社会的な独り立ち
人は人と関わりながら成長していきます。人とのご縁が、人生を豊かに彩ります。例えば就職して組織や様々な人間関係を調整していく力。世の中で自分の役割を自覚していきます。
3精神的な独り立ち
人生の様々な出来事、その中には、思うようにならない苦しい時期もあるでしょう。困難に立ち向かう精神。自分の人生だから、自分が主人公となって切り開いていこうとする、心構えです。
しんどい子育ての先にあるものは自立を促すこと!「親の心構え5選」
1 過保護は禁物 「転ばぬ先の杖」この言葉は自分自身の生き方には有意義な教えですが、これを親が子育てに使ってしまうと大変です。
2 物事の判断を、子どもに決めさせていく。自分の責任で自分で決めていく力です。一工夫ですが、なんでも子どもが自由に決めていくという考え方ではありません。当然、親としては認められないこともありますよね。
そこで
AとB、どちらも親とすれば納得できる選択なら、親から「AかB、どちらがよいか自分で決めなさい」と提案し、最終決定を子どもにさせればいいのです。はじめから、選択の余地を残しておくのです。
3 人生に起こる大きな出来事、この壁が立ちはだかった時、「我慢する、逃げない、もう一度チャレンジ」できるようにするには、日ごろの生活の中でも疑似体験を重ねる機会を心掛けてほしいのです。
簡単なことは、感情に寄り添うだけでいいのではないでしょうか。
上手くいかないモヤモヤした心情に
「そんなとき、お母さんにもあったよ」「辛抱したり、我慢したり、そんな経験も自分を強くするから…いつでもお母さんは、応援しているよ」
「偉いね、そんな状況の中でよく頑張っているじゃない」
「止まない雨はないって言葉があるんだよ。いつでも相談に乗るから話してね」等々、つらい気持ちを共感してほしいと思います。きっと喜びますよ。
4 周りの人から大事にされる人柄 何事にも「当たり前」から「ありがたいな」と感謝できる謙虚な心、返事やあいさつができるようにしたいですね。
「教えていただけますか」「申し訳ありません」「先ほどは、ありがとうございました」と、丁寧に話せたら、社会でやっていけますよ。
5 大切な息子、大事な娘●●。甘えたい時には甘えさせる。
親にしかできない「親バカだな、甘いなあと言いながら…でもやさしくしちゃう」という場面もあっていいと思います。
親バカも子どもに「いつでも帰れる場所がここにある」というメッセージになれば、心強いと思います。
この安心感があれば、一人で歩き出すことできるじゃないですか。
しんどい子育ての先にある願いの本質とは?親の責任と心構え5選 まとめ
今日は、「しんどい子育ての先にある願いの本質とは?親の責任と心構え5選とは何?」についてまとめました。
毎日の子育ての先にあることについて、考えてみました。子育ての先は、子どもの幸せになる力を育むことです。幸せになる力。
自立です。自分の責任で、自分の頭で考え判断し行動する。経済的自立、社会的自立、精神的自立です。
その原動力は、間違いなく「お母さん」と「お父さん」です。
勉強の成績も気になる。受験校を決めなくてはいけない。目の前に心配事は、たくさんあります。
そのことばかりに、意識が集中すると、お子さんの素晴らしい一面に築かないこともあるかもしれません。
親が「目先の結果」にこだわらなくなったり、おおらかに接したりすると、お子さんの「心」の自由が広がっていきます。自分らしくなるということです。
結果、お母さんのお子さんへの「誉め言葉」が多くなればいいなあと願っています。お母さんお父さんの満面な笑顔が、お子さんに自己肯定感を高め、チャレンジする勇気を与えます。
子育ては「心」を育てることです。ここまで読んでいただきありがとうございました。先生方や親御さんを応援する「ワダチブログ」にまたお立ち寄りください。