中学校からの三者面談開催の通知が届くと、
と、何かと気になり疑問ばかりで、三者面談が怖く感じられることでしょう。
「三者面談って、どんな内容をどんな感じで話しがあるの?」この視点がわからないことが、怖く感じる大きな原因。そこで、
この記事では、中学校で行われる「三者面談の目的:ねらい」と「学年ごとの話し合われる内容」について紹介します。親御さんから先生に「聞くこと、話すこと」や「先生から聞かれること」についても解説しています。
この記事から、中学校の三者面談を経験してみないとをうまく進めるための「心構え」がわかります。逆に「親のよくNG行動」も理解できます。さらに反抗期で困っているお母さんの「先生への話し方」もあり、
事前準備に最適な内容です。
私は公立学校の元校長です。多くの中学生と親御さんにお会いしてアドバイスをしてきた経験を生かして、子育てや中学校教育を応援する「ワダチブログ」を運営しています。
三者面談で、「学級担任」が、「親御さんに」望んでいること、何を期待しているかについても解説していますので参考になると思います。
中学校三者面談が怖い!目的と学年ごとの内容の違い
先ずはじめに、学校が考える「三者面談で達成したい成果」について確認しておきます。
中学校三者面談の目的
三者面談の目標の一つがこれです。
生徒の成長を支える「親御さんと先生」が、お子さんを正しく深く理解するためです。定期的に情報交換や相談を行うことで、学校とご家庭でのそれぞれの様子を相互に理解し合いたいのです。
その個人面談を通し 大きな目的は「先生と親御さん」の心理的な壁を縮めることです!
ザックリ言えば
「お互いに話やすい関係を築きたい」のです。お子さんにとっての幸せは、すぐに「困っている事」や「悩んでいる事」を親と先生が率直に話ができることです。 そのようなよき関係性を築くことが目的なのです。
保護者と先生は、家庭と学校でお子さまの成長を一番間近に見てきました。そして、先生は家の様子を知りません。お母さんもまた、学校という集団生活の中でのお子さんの様子がわかりません。
「様子」とは「生活の実態:成長や課題」のことです。両者がお子さまの成長や課題を確認し合い、相談できる場が個人面談・三者面談なのです。
だからこそ、お仕事等で大変お忙しいでしょうが、お越しいただき各学校で三者面談が計画されています。
次に、各学年ごとの三者面談内での話題についてです。中学の三者面談では学年ごとに話す内容や目的が異なるので、基本的な内容について学年別に紹介します。
中学1年生の三者面談の一般的な話題
中学1年生の三者面談のメインは、お子様の日常生活についての話題が中心です。小学生から中学生になり「大きな環境変化」が起こりました。心身ともにうまく適応しているかについて十分心を配ってみていきます。
主な話題の視点です。
- 新しい友だち、先生はもちろん授業では教科ごとに先生が変わります。新しいクラスに慣れるまでは緊張の連続です。交友関係や授業の様子が話題に!
- 授業の進行するスピードも断然速くなり、「定期テスト」の経験も大きな出来事です。テストでは平均点と自分自身の得点とのギャップを気にすることもあるかもしれません。勉強への取り組みや意欲が話題に!
- 部活動、生徒会活動では、下級生となり先輩との関係も始まります。運動部に限らず、体力面と精神面で大きな障害となり不適になる事も考えられます。学校生活の活躍の様子などが話題に!
- 上記の「課題面:問題点:努力してほしい点」が話題に!
三者面談では、学校での様子を学級担任から聞けたり、家での様子を先生にお話ししたりして、保護者と先生との情報共有の貴重な機会となります。
授業態度や提出物などはどうなのか、テストの点数にはどう思っているのか、友人関係の様子など、お子様が学校でどのように過ごし、先生とはどんな関係を築いているのかを知る機会でもあります。
基本的に中学1年生の段階では、進学や将来の進路については深くは話しません。各ご家庭では、大まかにお話で十分です。どうしてもご心配な方は、親御さんの方から気になる進学等の話題をお話ください。
細かな点は、事前にお子さんを通じて「●●の件で不安です。情報やアドバイスを頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします」メモ等でお話しておけば、担任の先生も準備できるかもしれません。
中学2年生の三者面談の一般的な話題
中学2年生では基本的には、1年生と同じです。「学校や家での様子を情報共有する」ことが主な内容です。
しかし、実際は中学2年生では「生活にも慣れている」ため、一般的には個人差が広がってきている段階です。緊張感が薄れ、慣れから学校生活に課題がでてくるのもこの時期です。
学校の授業では、
- 取り組む態度は、どうなのか?
- どのようなことを、頑張っているのか?
- 部活動の取り組みは、どうなのか?
- 人間関係はうまくやっているのか?
という内容を話すことになると思います。課題が見えているのでその対策などが求められます。
2年生の2学期後半に行われる三者面談では、3年への進級に向けての意思確認が始まります。卒業後の進路について、話題が出始めるのはこの時期です。
学級担任から進路についての考えを聞かれるかもしれません。事実を離せばいいので、未定の場合は「未定です」と現在の状況を素直に話せば十分です。
しかし、深掘りはありません。つまり、進学先を決める前段階として、「そろそろご家庭でも準備に取り掛かりましょう」というアプローチが主流です。
中学3年生の三者面談の一般的な話題
中学3年生での面談では、主に卒業後の進路:進学先を決めることが目的です。
高校受験は、お子様の将来に大きく関わる重要なターニングポイントです。家庭でのお子さんとのすり合わせが欠かせない時期になります。
進路関係では、担任の先生の方から志望校について希望を聞かれたり、こちらから提案したりすることになるケースが多いので、面談前に親子で進路について十分に話し合いましょう。
例えば、
- 第一希望は公立高校なのか、私立高校なのか?
- 具体的な高校名はどこなのか?志望する理由は何なのか?
- 公立高校が第一志望校なら、私立高校の第二志望(併願校)はどこにするのか?
- 高校見学、体験授業等の計画はあるか?
いくつか志望校を絞っておくことで、合格するために必要な内申点や合格できる見込みについて教えてくれます。
3年生になると校外の実力テストに挑戦して、その成績等や学校でのテストの結果などから、現在の内申点などをふまえ、志望校に対して合格する可能性について相談します。志望校の変更を考えなければならないケースもでてきます。
学習塾と違って、一般的に可能性を細かに判定はしません。大まかな情報提供です。もちろんその狙いは、生徒本人とご家庭が決定するのであって、学校はアドバイザー:サポートする応援者の位置づけです。
中学校三者面談!親のあるあるNG行動とは
ここでは、親御さんの三者面談でのNG行動をご紹介します。
意識するのは三者面談終了後!お子さんの感情の注目
三者面談の主役は「お子さん」です。三者面談が終わった直後にお子さんがこんなふうに感じていたらどうでしょう?
せっかく時間を割いてやった三者面談の意義は、主役のお子さんの気持ちがこれでは、全くなくなってしまいます。
お子さんのための三者面談なら「お子さんのやる気を引き出したいものです」
こんなふうな「前向きな感情」がお子さんに生まれるには、「お子さんの生活を全否定していては生まれないのは、当然です」こう考えていくと親のNG行動が見えてきます。
中学校三者面談中の親のあるあるNG行動
一つ目は、親がしゃべりすぎてはいけません。
担任の先生が「子ども」に聞いているのに「お母さんが先に、答えてしまう」親御さんは、結構いますね。終始このパターンで面談が終わってしまうことがあります。(担任も頭を抱えてしまうこのタイプの親御さんは、意外と多いのです)
このNGタイプの親御さんのお子さんは、大抵は、あきらめています。口数がすくないです。自分が答えを絞り出す前に、親がしゃべりだすことがわかっていますから…
二つ目は、親が日頃のうっ憤とばかりに、「○○しないで困っている」等の否定発言の連発はさけてください。
自分の不満(思い通りにならない子育て)をこの席で、言わないようにしましょう。生活のダメ出しもほどほどです。三者面談で子供への愚痴をどんどん言ってしまい、かえってお子さんへ悪い影響が出てしまいます。
なぜなら、思春期や反抗期の中学生のお子さんは「自分のことを、親は何も分かっていない」と感じるからです。
このNGタイプの親御さんは、その場でお子さんに「言い返され」、その場で親子喧嘩の様相になるパターンです。あるいは「もう、いい…」と険悪なムードに包まれてしまう三者面談です。これも担任は、お手上げです。
では、このNGな行動を次のような視点で、改められたらいいのですが…
中学校三者面談を乗り切る心構え 反抗期のお子さんの場合の話し方
中学生のお子さんや親御さんは、お子さんの成績が悪かったり行動面で課題が多かったりすると、
こんな後ろ向きな感情が襲ってきます。
この憂うつな気分に打ち勝つには…思考を180度変えなければなりません。
それでは、中学生がこんな“想い”にどうしたらなるのでしょう?
ポイントは次の3点です。三者面談という特別な場面。特別な場面なのですから、特別な言葉を使って想いや考え方を伝えてみてください。
- 結果だけの世界から、存在の世界の言葉で
- 勉強だけでない成長した姿
- 未来への期待
一例です。
こんなふうに表現するはどうでしょうか?親として「期待している、心配している」「こんな一面もあるんです」等、事実を、しっかりと先生に向かってお話をするのです。
少なくても、ダメ出しは控えた方が無難です。(もちろんダメ出しが有効なお子さんには思いきりダメ出しをすればいいのです。)
考えることは「お子さんに合ったベターな選択は何か?」です。
ぜひ、三者面談をうまく利用することで「お子さんのやる気を引き出す」ことに集中して、言葉を伝えてください。日頃、直接言えない「褒め言葉」も三者面談では言えたり、お子さんのことを見てあげていることを伝えることもできます。
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中学校三者面談が怖い!親の聞くこと話すこととNG行動を解説 まとめ
今回は「中学校三者面談が怖い!親の聞くこと話すこととNG行動を解説」について、まとめてみました。
親も賢くふるまうと、お互いに気持ちが軽くなり、お子さんとの関係性も改善されます。親御さん自身も、コミュニケーション能力を充分に発揮して気楽に望んでください。
記事でまとめたように、先生も人間です。親御さんとしっかり関係をつくりたがっているのですから…気後れすることなく、丁寧に礼儀正しく「思っている不安なことでも、何でも」聞いてみてはどうでしょうか?
丁寧に、礼儀正しく…大人ですから…意識しているだけで物事は好転するはずです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。子育て応援ブログ「ワダチブログ」にまたお越しください。お役立てたらありがたいです。