学校から渡される通知表のコメント欄に
と、頭を悩ませているお母さんはいませんか? どんな内容をどの程度の表現で書くのがベターなのか迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、通知表の保護者コメントの「書き方と考え方」について解説します。具体的な例文もご紹介します。
「こんな内容を、こんなふうに書けばいいのか」と「保護者者用所見の書き方」が理解できるようになります。
私は元中学校校長です。保護者の通知表通信欄の言葉は、お子さんもきっと気になりきっと読む生徒が多いと思います。
お子さんが読んでも嬉しくなり、先生にも感じのいい効果的な文言をご紹介しますので、参考にしていただいたら嬉しいです。
通知表の保護者コメントの書き方と考え方を解説!なぜ保護者欄があるか?
「なぜ通知表に保護者欄があるのか?」その理由を解説していきます。
「通知表のねらい」は、学級担任(学校側)と保護者(ご家庭)との相互理解を促進するコミュニケーションツールと理解してください。
通知表第一の目的は、
保護者には、「必ず、通知表の内容に目を通していただきたい」と考えているからです。
しかし、
保護者が「通知表を見ました」という確認だけなら「印鑑」で十分ですよね。
通知表に保護者コメント欄が用意されているということは、「保護者からの言葉」を学校側(担任)が「期待している」意図もあります。
学校側の期待している意図とは
学級担任からみた「成績」と「お子さんの学校生活の様子」を通知表で伝えていますので、通知表の学校側のメッセージは
- 学校での生活の様子はおおよそ理解できましたか?
- 家では生活は、どんな様子ですか?
- お母さんのお子さんへの想いや教育への考え方を、できましたらお聞かせください。
- 学校側に、特に伝えておきたいことはありますか?
このような学校側からの期待です。「保護者コメント」の内容に、お子さんについて「学校」と「家庭」との相互理解と良好なコミュニケーションを望んでいるのです。
実際には、コメント欄があるにもかかわらず「・・・・」で、印鑑だけが押されているケースもあります。学級担任の立場からすると、正直ちょっと残念な気持ちも沸き起こるでしょう。
結論は、短くても結構です。ちょっとコメントが欲しい(お母さんの考えや想いを共有した)のです。
それでは、「こんな内容ではどうでしょうか」と、例文をご紹介していきます。
通知表の保護者コメントに書いてほしい内容
ここでは、4つの視点から具体的な言葉の考え方と例文を紹介していきます。
- 書き出し~感謝の言葉をそえる
- 先生のコメントに反応する
- 家庭内のようす
- 親の考え等、知っておいてほしいことがあれば‥
それでは、順に実例を紹介していきます。
1.書き出し~学級担任の先生に感謝の一言から
通知表保護者欄の書き出しのはじめは、(悩まないで)日頃からわが子がお世話になっている先生への感謝の言葉からスタートしましょう。
「伝えたい内容」前のマナー程度と考えて「本当に一言」充分です。
短くても良いので、丁寧な言葉を選んで感謝の意を示しましょう。
2.先生のコメントに反応し、保護者コメントでコミュニケーションを図る
例えば、先生のコメントに反応
- 先生が子どもの活躍や頑張りを認めてくれていたら…
- 先生がこどものよさを褒めていただいているのなら…
- 先生が期待を込めて励ましの言葉を描いているのなら…
学校の様子に連動して家の様子を伝えてもいいですね。もちろん、先生のコメント内容にも影響されますので、書きやすいとは限りませんが…
3.家庭内の様子を伝える
お子さんには「いろいろな顔」があります。時には学校での様子と家庭の様子で大きな隔たりがある時もあります。
例えば、「家ではずっとブスーっとしていて無口だけど、学校では元気いっぱいで人気者」なんてこともあります。
家の中で家族に見せている一面は、どうでしょうか?もちろん、課題より「がんばっていること」「成長しているな」とよき変化を感じられたこと等がイイですよね。
「親のコメント」に対し、お子さんは「うちの親はなんで書いているのだろう?」って、関心があると思いますよ。特に思春期や反抗期の中学生は、親を無視してい気にしています。
直接言うより、成長の一端を「認める」言葉は、お子さんにとって心が温かくなるはずです。そんな観点で、お母さんから、嬉しかったことがありましら、是非書いてみましょう。
こんな感じはどうでしょう。
4.お母さんの子どもへの考え方や想い、知っててほしいことを伝える
せっかくの「公式」機会ですので、伝えたいことがありましたらお書きください。先生に書いている内容でも、お子さんも読んでいるだろうことを想定してみるのもいいですね。
こんな感じです。
通知表保護者のコメント欄の内容面に「否定的」な内容はとくには必要ない
例えば、
こんなお母さんの「感情」を書かないでください。叱咤激励の部分ですが、私は決して否定するのではありませんが、「成長:最近のよき変化」をみつけ互いに確認し合うことができたなら十分通知表の機能を発揮していると考えています。
特に、家庭からの情報が少ない中学校にとっては、家庭の中の頑張りや、たくましさや優しさ等、学校から離れた素の生徒の様子を知りたいので、お母さんの言葉は「お子さんの肯定的理解への貴重な情報」になるのです。例えば、
もし、事実なら…先生も新たな一面を知ることができるし、仮に本人が読んでいたら、親子の信頼と自信につながると、私は考えています。
そして、文末には「まとめの言葉」で文章をまとめます。末尾には、「今後とも宜しくお願いします」などの言葉を添えてコメントを締めくくると丁寧です。
通知表の保護者コメントの書き方と考え方を解説!例文も紹介 まとめ
今回の記事では、「通知表の保護者コメントの書き方と考え方を解説!例文も紹介します」で記事にまとめてみました。
お子さんの教育を真剣考えれば、自然と親御さんとの信頼関係が不可欠になるものです。従って、下記のような内容を本来は話し合い理解し合いたいものです。
- 保護者のお子さんの現状の学力に対して、どのような認識なのかを確認できれば…
- 保護者のお子さんへの学力面以外への期待や教育観・指導観のようなものを感じたい…
しかし、わずかな文面で伝えあうことは難しいものですよね。でしから、ご紹介したような考え方と内容で素直に表現していただければ、本当にありがたいものです。
通知表を見て“お母さん”はどのように感じたか等、簡潔でも自分なりのコメントを気楽に書いて戻していただけたらよろしいかと思います。
以上、保護者コメントの考え方と文例を紹介しました。参考にしていただけたら嬉しいです。ワダチブログは、保護者の子育て世代、中学生の生き方授業、先生方にも応援しています。よろしくお願いいたします。