わが子への愛情は人一倍…でも何していいのか?こんな心配を抱えているお母さんお父さんに向けて書いた記事です。
この記事では、
1:お子さんの抱えている課題や原因がわかります。
2:お子さんの現在位置がわかります。
3:具体的な考え方と勉強方法を提案します。
私は元中学校の校長です。たくさんの個性豊かなお子さんと出会いました。中学生の可能性を身近で感じてきました。思春期・反抗期と難しい年ごろですが、親としてできることはあります。
教育の進め方に、万人の正解はありません。あなたにとっての正解を一緒に考えていきましょう。
成績が上がらない原因はコレ!3つの傾向と考え方の修正
先ず初めに、お子さんが成績が上がらない原因を探っていきましょう。その原因は、主に3つの傾向にわかれます。
- ワンパターンの勉強法、自分にあった勉強法なんて考えたこともない
- 誘惑に負ける
- 成功体験が少なく、継続性ややる気に乏しい
原因①から詳しく解説していきます。
成績が上がらない原因1 自分にピッタリの勉強法を知らない。
成績が上がらない原因1
勉強方法がワンパターン、勉強の頑張りが「勉強時間」や「ノートの量やきれいにまとめること」だけで満足してしまいがちな傾向があるお子さんです
勉強はしているけど、成績が思うように上がらない生徒に多い原因です。この傾向が強い生徒は、勉強のやり方を自分で工夫したこのもないし、そもそも考えたこともない。だから、勉強のやり方と言えば
「漢字(英単語)をノートに書いて練習して覚える…」「ワークをやる」等、(決して悪いわけではないのですが)ワンパターンの勉強方法を繰り返していることが多いですね。
こんなお子さんは
と表現します。
つまり勉強とは、1時間机に座りするものであり、ノートに漢字練習をすることです。
しかし、大人には当たり前のことですが、
- 「1時間勉強した」に(ちょっと厳しい言い方ですが)「価値がありません」よね。
- 「20個の漢字を覚えました」…〇時間かかりました…に「価値があります」
〇時間ではなく、「●を覚えることができた」を意識する勉強が効果的です。
こんなお子さんは、結構います。全然勉強していないわけではないので、思ったようないい成績は残せなく悩んでいる生徒のパターンです。
成績が上がらない原因2 勉強より楽しいことに惹かれ、つい負けてしまう
家に帰れば自由な時間がたくさんあります。
「つい○○に夢中になって…勉強が大切なことはわかっているけど…ついスマホでラインをしてしまう」
ついついオンラインゲームにはまって、ずっと遊んでしまう。こんな誘惑に負けて「自分で決めたこと」がうまくできていない状態です。
時間を自分でコントロールすることは、大人だって結構難易度が高いですよね。
成績が上がらない原因3 努力しても結果がでない、成功体験がすくない
そもそも自信が持てないのも、この時期の特徴です。コツコツやって努力したけど「成し遂げた感じ、自分が成長した感じ」がつかめていないのです。
結果をではなく、努力やチャレンジの「過程」を認められていないと、どうしても意欲にかけ長続きしない傾向もよくあります。
すぐ諦めてしまう、長続きしないタイプには、勉強に限らず、エネルギーがたりない。ここに課題がある生徒は結構いますね。
塾に行かなくてもを成績を上げる「考え方」と勉強方法
原因の解決に向けて具体的な提案です。
ここからは、中学生に分かるように記事にまとめました。親御さんが納得しましたら、是非お子さんにもご紹介してください。
1.効果的な勉強方法の提案 「アウトプットが大事」
効果的な勉強にはコツがあります。
自主勉強の仕方 = 記憶中心の勉強 + 記憶を再生する時間
今までの勉強法は「記憶中心の勉強」が中心でしたが、新たに「記憶を再生する時間」を大切しようという提案です。
テストでは、問題用紙と解答用紙が配られます。そして、自分で考えた解答を「書く」のです。勉強したことを「思い出して」答案に「書く」ことで、テストをするのです。そうだとしたら、本番のテストを受けるように「書いて答える」ことを勉強に取り入れてみてください。
あなたの家庭学習には「覚える時間」と「思い出す時間」がありますか?
勉強とは「学習内容を理解する」ことです。または「記憶すること」だと思われています。
どちらも勉強って「インプット」と言って、自分の中に取り入れていくイメージですね。実は、勉強には「アウトプット」することが大事です。
つまり「(理解したことや記憶したことを)思い出すこと」が大変大切なのです。勉強の仕方には、「記憶する時間」と「思い出す時間」の二つが含まれていた方が効率的です。
これが効果的な勉強方法の公式です。
自主勉強(の仕方) = 記憶中心の勉強 + 記憶を再生する時間
テストでは、一生懸命覚えたことを、50分ほどの試験時間内に次々と思い出さなくてはいけません。勉強はしているけど、おもいのほか成果が上がらないなあという人は、ぜひこの公式に当てはめてください。
きっと一生懸命に覚えようと努力していたけれど,「思い出す時間」が少なかったかもしれませんね。もっと正確にいうと「本当に覚えられたか、自分自身で確認する」勉強時間が少なかったのかもしれません。
2.効果的な勉強方法の提案 「反復が大事~ダブらせながら進めよう」
同じ学習内容を繰り返してやる、反復を取り入れよう。
覚えること苦手と思っているみなさんは参考にしてください。人はみんな覚えること苦手なのです。ある先生のお話では。「今日覚えたことは、明日には7割ぐらいは忘れている」というのです。つまり
1日目P1~3、2日目はP4~6、3日目はP7~9、4日目P10~12‥‥このころ、もう1日目に勉強したP1~3の学習内容はずい分「忘れている」かも…もったいないですね。
- 1日目P1~3をやりました、
- 2日目P1~3を復習してからP4に進む。
- 3日目P1~4を復習してからP5~6をやる。
- あるいは1日目P1~3、2日目はP4~6、3日目はP1~6の復習
こんな感じで何回か繰り返して「同じ問題」を反復して勉強するといいです。 初日1時間で覚えたこと7割忘れたいたとして、完璧に忘れるわけではないのです。初日よ に短い時間で1時間分の復習が完了するはずです。
3.効果的な勉強法 自分で問題づくり?今日の勉強は今日のうちに
「授業家今日学んだこと、家庭学習で今日学んだこと」をすぐに自分で問題をつくってみる勉強方法をご紹介します。
こんな感じです。
- 熱帯を二つに分けると( )気候と( )気候
- 地図で縦の線を( )、横の線を( )
- 縦の線の基準は(国名 都市名 )を通る( )という。
問題を自分で作りには、「この言葉」を問題にしようと考えるわけです。勉強した直後、自分で作問しておけば、かなりの定着率で記憶に残ります。是非、試してみてください。
4.効果的な学習法 勉強時間確保の前に…やらないことを決める
さあ、自分の自主勉強をふりかえって反省です!反省仕方を教えます。この字「省く」、なんて読む? 答えは「はぶく」です。
これまで、何回も「家で勉強頑張ろう」とした人いますか。中学生になったのだから2時間ぐらいに挑戦したい、受験生だから最低でも3時間ぐらいは…せめて1時間ぐらいやろう。人様々です。
でも、たいてい「これ」失敗するケースです。勉強する時間を増やすことだけ考えたら難しくないですか。もう、勘の鋭い人ならわかったかな。そう、今の生活を振り返って、少しなら我慢できる時間を「減らす:省く」のです。
例えば、
- 私は寝る前、ベッドに入ってスマホを1時間ぐらい使っているけどこの時間はやめよう。又は20分ぐらいに減らそう。
- テレビ番組で、何曜日の「 」は、絶対に見たいから外せないけど、「 」と「 」は、だらだらとみている感じなので我慢できるかもしれない。
こんな感じ生活を見直してみてはぶく時間を決めて実行。すると自然と「やる」時間が生まれるかもしれませんね。
つまり、勉強時間を「増やす:足す」前に、無駄な時間「減らせ:引け」という話です。
時間を生み出すには、まず「やらない」ことを決めなさい。「ゼロ」にしなくていいから「少しだけなら減らせる」と自分で決めるのです。これができたら、8割方成功に近づきます。
5.良きライバルをもとう
「切磋琢磨」っていう言葉知っていますか?
「勝負する」は勝つか負けるかです。勝負の結果で、「勝った人」と「負けた人」に分かれます。
一方、切磋琢磨の言葉のもつイメージには、「勝負のように勝った人と負けた人の区別はありません」なぜなら、「磋」「磨」は「みがく」という意味の漢字です。
仲間同士で励まし合い、互いのよさ認め合いながら、努力を重ねていくことを意味します。結果も大事ですが、互いに磨き合いながら成長していく、努力の過程を大事にするイメージがあります。
勉強でもスポーツでも、何事でも、自分が成長していくには「よき仲間の存在」が大切です。「〇〇さんもがんばっているなあ、すごいなあ。私もがんばろう」と勇気をもらって、ともに努力しあう関係を築けたら最高ですね。とても大事なことです。
6.自分の目標を大きく書いて貼る!
自分の目標を「親・先生・友達」だれでもいいから話す、宣言する。 これが一番簡単にできて、結構、効果的です。けど・・・本気で決めてやらないと、自分で決めて、自分でやぶったら、超~恥ずかしいことだよね。
7.ズバリ、先生に質問する
最後は、一番簡単で効果的な方法です。本気でやろうとする生徒には、先生も全力で応援します。だから「先生に質問する」習慣を身につけることが大事です。
勇気を出して質問することに慣れてください。声に出して、わからないことを質問できる力ってすごいことなんですよ。君ならできる!
中学生向けに書いてみました!
参考にして、お母さんお父さんからこんなページがあるよって教えてあげてみてください。もしかしたら「うるさい!放っといてと言ったでしょ!」って言われるかもしれませんが、勉強を気にしているのも事実。後で一人になってみているかもしれません。
こんな感じの「期待」で充分です。
成績が上がらない原因はコレ!親としてできること、できないこと
親にできること、できないことについてまとめてみます。
1.親にできないこと
親にできないことであり、親がしてはいけないことは「子どもの行動を親の考える正しい方法へコントロールする」ことです。
思春期の心情を要約すると
また、反抗期は、思春期の心情のまま
っていう感じです。こんな心情を理解していれば、「勉強しなさい」と熱く言えば言うほど効果的ではないですよね。
わが子のことを心配するあまり、頻繁に勉強に関することを話題ににして干渉し過ぎる実態がありませんか?
2.親にできること、親だからできること
勉強する習慣を完璧にイメージしない、急な勉強し始めた!という激変を求めず、お子さんの「考え方」や「challengeした」その行動を「認めて」ていますか?
- 親から見て不十分でも、小さなよき変化にもこまめに反応して言葉をかけてみてください。この「承認の言葉」の積み重ねが親子の信頼の絆に繋がります。
- ストレスのない快適な生活環境を整えることも、親にしかできないことです。
食事:栄養、睡眠丁寧に対応してください。雰囲気づくり - 話を聞くこと。わが子に話したいことはいろいろあるマスが、ぐっとこらえ「聞く姿勢に徹する」ことをお勧めします。しばらく落ち着いてわが子の声に耳を傾けた経験もなくなっていませんか?
- 子どもの方からのアプローチには、いったん手を止めて向き合って「子どもの話(言い分)に耳を傾ける」、聞くだけ「いいとも悪いとも評価しない」「今はそう考えているんだね。」だけで十分です。
- 夫婦仲良く、普段の温かな雰囲気づくりに意識を向けてみてください。お母さん自身が仕事や家事に追われ疲れている時は、できることはあきらめて、その場を離れるのもいいかもしれませんね。
- わが子に何が起こっているのか観察してください。一例をあげてみます。 ・勉強方法がわからない
・勉強より楽しいことに夢中
・自信がない、成功体験がなく努力が続かない
・学校生活(授業、部活動、人間関係)そのものに疲れ切っている
・授業についていけない。勉強に意欲がわかない
・勉強する習慣がない
・反抗期で「勉強しなさい」と言われたら、意地でもしたくない
成績が上がらない原因はコレ!成績を上げる「考え方」と勉強方法 まとめ
今回の記事では、「成績が上がらない原因はコレ!塾に行かなくても成績を上げる“考え方“と勉強方法」についてまとめてみました。
親は、お子さんのことが心配で心配で「つい干渉し過ぎたり」「特定の価値観を押し付け」たりしがちになります。誰でも似たような経験を持っていると思いますよ。
でもわが子は、激変している『思春期であり反抗期』をむかえています。まだまだ親の保護と指導が必要なことがらります。しかし、自力で歩きだす大切な時代を生きているのも事実なのです。
ココは、大人として私たちも変化していきませんか?