子育て相談

子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」のコツとは!下手な人との違いは?

私は話下手だから…人前で話すのはちょっと苦手

こんな感じで、話下手を自覚している人はいるけど

「私は、聞き下手だから…」という表現はあまり使いませんよね。

仮に、「人前で30分のスピーチをしてください」と「人の話を30分聞いてください」

どちらが大変ですか?どうしても「聞く」方が簡単そうなイメージがありませんか?

実はこの聞くことへの軽視は、あなたのコミュニケーション力をはじめ人間関係大きな損を与えているかもしれません。一番怖いことは、「自分が聞き下手であることを全く自覚していない人」です。

この記事では、「聞き下手の人」の特徴、「聞き方上手な人」の心配りが理解できます。

子育て中のお母さんが子どもともっと楽しく会話をしたい

会話でギクシャクしたくない、もっとリラックスして楽しみたい…そんな願いを叶える「聞き上手になれるコツ」「考え方」をまとめました。

あなた自身の『聞く力の実力チェック』ができます!

聞き上手は、良好な人間関係を育む鍵です。聞き上手になれるヒントがあります。

私は、公立中学校元校長です。子育て中の親御さんや先生方を応援する「ワダチブログ」を運営しています。

今回は、これまで生徒や保護者、地域の方々との交流を通して実践してきた「良好なコミュニケーションを築く聴き方の手法」を紹介していきます。

子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」になれるか?「聞く力」実力チェック

質問です。(あくまで私流ですが)

あなたの聞き方の実力をチェックしてみましょう。あなたは、小学生のお子さんをもつお母さんだとします。お子さんが帰宅するなり、こう話しかけられました。

「お母さん!聞いて!今日ね先生とドッチボールしたんだよ!」

あなたのリアクションの言葉は何ですか?

あなたの一言を、考えてください!

答え合わせは、次の「聞き下手の人の特徴は?」でまとめました。

スポンサーリンク

聞き下手な人の特徴は?「聞く力」実力チェック答え合わせ

「聞く力」実力チェックの答え合わせです。

回答の種類を4つ用意しました。あなたの返答と近い回答で照らし合わせてみてください。

  1. 「そう、何の時間に(どこで)ドッチボールやったの?」
  2. 「それで・・・どっちが勝ったの?」
  3. 「今日は、熱中症警報がでてたのに・・・みんな大丈夫だった?」
  4. 「おかあさんもドッチボールは大好きだったなあ」

①と②は、受け答えは「自分の興味本位の方向で会話」を進めています。「何の時間にドッチボールをやったのか、勝ったの?負けたの?」この手の除法収集は、聞き手のお母さんが“知りたいこと、考えたこと”です。

話し手の一番話したいことから、ズレているかもしれませんね。

③と④は、完全に話の方向を自分の方にもっていってしまっています。聞き手の一言で、話し手の話したい内容は完全に無視され、聞き手の自分本位の方向で「別の話」に移り替わってしまいます。典型的な「会話泥棒タイプ」です。

お子さんとお母さんの会話なら、まだその後の展開で修正ができるかもしれませんが・・・大人同士である場合、話し相手はあなたに対し「(‥‥違和感を感じ)スッキリしない気分」になるでしょう。

せっかく話し始めたのに、会話の方向がズレたり、相手の興味関心がある話にいつの間にか移ってしまうのですから…。このような会話をされては、その方と話したくなくなっていきますよね。

「聞くこと」をお粗末にすると、望ましい人間関係、信頼関係はのぞめません。

では、ココでの正解の一例はこうです。

(お母さんが、お子さんの話に振り向いて…ニコニコ顔で)ここが大事!

 

「ドッチボールやったの?」です。

お子さんが楽しそうにお話されているのなら、お母さんも笑顔でこの一言で十分です。

何?(楽しそうなこと?くやしかったこと?悲しかったこと?嬉しかったこと?)「お母さんにお話し聞かせて…私は、あなたの話を関心を持って聞きますよ」という聞く構えを整えることがポイントです。

お母さんのニコニコ顔で聴いてくれただけで「楽しかった~、よかったねえ~」は伝わりそうですね。

その後は、しばらく「ああだ、こうだ」とお子さんの楽しそうに話す、お話が弾みそうです。会話の技法で言うなら「話し相手の言葉をオウム返しする…繰り返しの技法」です。

お子さんが(話し手)が主役です。

聞き下手の人の特徴…話をズラしたり、会話泥棒のタイプは?

話下手の5つの視点を考えてみました。こんな聴き方をしていると人間関係で損をする人生が訪れることでしょう。

  1. 最後まで、話しを聞こうとしない(途中で口を挟まずにはいられないタイプ)自分の話をはじめる
  2. 話し手の「話したいこと」から、聞き手の「聞きたい話」にズレていく(話しては、聞いてもらえない不完全な気持ちになるでしょうね)
  3. 不愉快な聞き方をする(話を打ち切りたくなる気持ちになるでしょうね)
  4. 視線があわない、無関心、スマホを操作するなど「・・・しながら」で聞く。(不愉快極まりない、そもそも人への敬の心がない)
  5. 腕組みやのけぞっているなど、話し相手への敬意が感じられない横柄な態度(最悪、避けられるものなら、二度と付き合いたくないタイプ)

子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」と話す効能とは?

優れた聞き手ににより、自分自身の想いを気持ちよく話せた人には、よき変化が表れます。

  1. 自分の想いを吐き出したことで、自分の混乱した考えが整理される
  2. 話し言葉には、感情が一緒にのっています。つまり「しっかりと話せた」とは「感情を吐き出せた」ことです。感情的にも落ち着きを取り戻し、冷静に自分自身を見つめられる
  3. 話すことは離すに通じます。辛い気持ちが話すことで解消され落ち着きを取り戻すことができます。

人には、他人に「認められたい」「肯定してもらいたい」という気持ちが多かれ少なかれ存在します。

自分で自分自身も肯定したいし、人からも肯定されたいものです。

話を「ていねい」に聞いてもらえた事実だけでも・・・勇気づけられるものです。

思考が整理され、感情的に冷静になれたら・・・・自分の状態が整理されたわけですので、自身の課題や悩みに解決策をもって向き合えるものです。

専門的な知識と聞き上手の専門家がカウンセラー等の職業になります。

余談ですが…例えば、聞き方がうまいからといってお母さんが「カウンセラー」を目指してはいけません。聞き方がうまいことに越したことはないのですが…なぜだと思いますか?

それは、お子さんにとって「お母さんがカウンセラー」なってほしいと願っているでしょうか?違いますよね。

お子さんにとってお母さんへお願いは

私のことをいつも応援してほしい。

ダメなわたしでも、いつも見ていてほしい。

私の話をいつも聞いてほしい…私の理解してほしい

お母さんお役目はコレです。だから親子関係においても「聞く力」が大切になります。お母さんが、カウンセラーになろうとしては本末転倒の姿になります。

子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」の心遣いと技法は?

聞き上手な人は、どのようなことに心を寄せてきいているのでしょうか?「きちんと聞いていること」が話している相手に伝わる聴き方をご紹介します。

1.聞き上手の大原則は「相手と向き合うこと」

「なに・・・どうしなたの?」と、あなたが聞く構えをつくるということです。

もっと正確に表現すると「あなたの話をちゃんとききますよ。聞く準備はOK,だから何でも話して・・・」こんなメッセージが、あなたの体全体から感じられるかどうかがポイントになります。

向き合うとは、体の向きや姿勢、その時に感じられるあなたの「まなざし」です。

話す側からみれば、やっぱり聞き手の「笑顔」が一番ですね。安心して話せます。話しかけられたら笑顔で応え、にこやかに聞くようにしましょう。

2.話し手の話を途中で遮らない!自分の意見を言わない

積極的に耳を傾けて「話し手の話」を聞くことです。聞くって、楽じゃない。かなりのエネルギーを消費します。十分話し終わるまで、聞き手の意見に自分の意見を離し始める等で遮らないことです。

結構、口で言うほど簡単ではありません。

どうしても、「私はそう思わない。そんなことぐらいで…こうすれば解決するのに…」等、反論したくなったっり、助言を言いたくなるものです。

そうした自分自身に沸き起こる気持ちをいったん脇に置いて、話し手の言葉に耳を傾けられるか、ここに聞き上手のコツがあります。

話し手にとって、そうせざるを得ない気持ちをあなたが推しはかれるかどうかです。

3.うなずきや相槌を打ちながらの聴き方

話の内容に応じて、肯定する聞き方です。

ふ~ん、なるほどね、

へぇ~、そう大変だったねぇ

あらら…

こんな言葉を、はさみながら自分の話しを聞いてくれたら、話しやすいですよね。

聞き手のユーモアのある反応は、話に勢いや調子をつけたりする効果があります。感嘆詞によって、お子さんも話しやすくこともあります。

4 話し手の言葉の繰り返し、感情の伝え返し

「もう少し強くなりたい…」に対し、キーワードを繰り返し「強くなりたいんだ…」と返す聞き方です。

話し手からの

嬉しかった…辛かったぁ

悔しかったぁ…悲しかったぁ

楽しかったぁ

このよな「喜び、怒り、困惑等の感情の表現」がでてきたら、それを応援するつもりで、共感しながら「伝え返す」と話し手は嬉しいものです。

ああ、この人は私をわかってくれた…

話し手は勇気百倍になりますよ。

5.共感したり、話し手の話を要約する

大変だったね、困ったなね…

などと、話に共感しながら聴くと、話し手は安心して話ができます。

また、話が一通り話し終えたとき、「こういうこと?」と要約して返してあげると、混乱した話し手の考えがまとまりやすくなります。

もし、話し手の意図と違う場合は「そうじゃなくて…こんな感じなんだぁ」と修正してくれます。

難しい感想は不要です。

おうちのかたとのスムーズな会話は、お子さんの「話す力」と「聞く力」を自然と育みます。

褒める言葉「さしすせそ」とは?叱って育てるは間違い?鵜呑み子育ての危険性を解説 と、いつも褒めて子育てすれば本当に“いい子”に育つのでしょうか? こんな悩みをもつ子育て中のお母さんお父さんに向け...

子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」のコツとは!下手な人との違いは? まとめ

今回の記事は「子どもの聞く力と話す力を育む「聞き方の上手な人」のコツとは!下手な人との違いは?」でまとめてみました。

お子さんは、いつも自分のことを見てほしい…、話を聞いてほしい…と思っています。

自分の話を「聞いてもらえた!!」という経験は、お子さんにとって「自分に関心をもってくれた」「自分を認めてくれた」と感じるものです。

聞いてもらえた事実に親の愛情や信頼を感じており、うれしい経験なのです。そして、自己への自信を深めていきます。”聞き上手”はたくさんのいいことが起こるのです。

聞く力が身に付けば、子育てだけでなく仕事での人間関係も改善されるはずです。話を聞いてもらえないと

  • あの人頭いいのに、話しをしていても「なぜかイラッてくるよね」
  • あの人と話していても、すぐ否定されたりして不愉快になる
  • あの人と話していても、なぜかモヤモヤ・・・消化不良
  • 話したい気持ちがなくなる・・・

これって信頼関係まで影響力を及ぼす一大事です。

スピーチ等の発信力に負けないぐらいの「聞く力」を身につけていただければ、あなたの人生が好転していくはずです。

この記事で、少しでも「聞くこと」への興味関心が高まればありがたいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。

子育てでお悩みの方は「ワダチブログ」内に色々な考え方や手法を紹介していますので参考にしていただけましたら嬉しいです。