思春期、反抗期の子育ての大変さは特別です。「何とか、今の状況から抜け出したい!」 お母さんの切実な心の叫びが聞こえてきそうです。
今はコップに、水がいっぱいに入って表面張力している状態と、似ています。
これでは、新しい水は入りません。
コップが、お母さんの心。これ以上は入らない、いっぱいの水が、例えば子育ての悩み。
ずっと入れ替えていないから、コップの水は古くなっています。新鮮な水に入れ替えたら、きっとスッキリすると思いませんか?では、どうするか。
私の考え方は、
「はじめにすることは」
あなたのコップの水を捨てること。減らすことを、はじめに考える。これができれば、自分の好きな水を入れられないですよね。
※「心の感じ方」には癖があって人それぞれです。
あなたのギューギューに詰まっている心の中を少し整理することが出来たら隙間が生まれます。余裕が生まれたら、
新しい考え方もやり方も、すっとお母さんの心に素直に入ってくると思います。
今のあなたの現状をたとえると、水いっぱいのコップに「無理やり水を入れよう」と、注いでいる状態ではないでしょうか?
この記事は、どうしたら「自分の心から、なかなかぬけない古い水」を減らすことができるかを提案します。その後、「こんな新鮮な水はどうですか」と、ご紹介します。
私は、様々な事例をとおし親御さんと子どもたちに向き合ってきた経験と、不登校等、教育相談的かかわり方を地域教職員に指導していた経歴をもつ元校長です。
思春期、子育てを好転させる5つの考え方で、自分らしさを取り戻して元気になってください。お読みなっていただくと力になれると思います。
思春期中学生の辛い子育てを好転!やり方より「考え方」を優先
辛い子育てを好転させる心を解き放つ考え方1
これ以上、水が入らないコップの状態のお母さん。「何とか今の状況から抜け出したい!」この強い想いは、
「もっといい子育てがあるのではないか」という考え方にむかいます。その「新しい子育てのやり方」って、水のことです。私はそう感じてしまいます。
新たに取り入れたいわけだから、プラスすること。
もう入りきれない心の中に、新しい何かを必死に探し出し、藁をもつかむ想いで無理やり入れ込もうとする。だから辛いし、違和感を感じるのです。そもそも無理がありませんか?
新しいやり方が「自分自身に染み込む」には、事前に余計なものは捨てておくことが大事です。そこで提案です。
私は、お母さん自身の「考え方」を変えることは、心の悩み苦しみを減らすことにつながると考えています。
新しいよき考え方で、お母さんの心の向け方を少し変えてみる。
よき考え方を手に入れるには、「先に」お母さん自身のコップの水を減らることが、正しい順番です。だから、
始めにすることは「やり方」を探ることではなく、「今の考え方」捨てることを勧めているのです。
そこで、どうやってご自身の考え方を捨てる、または変えるかという問題ですが…その作業に欠かせないのが「ご自身との対話」です。
キーワードは「自分を調べる」です!そもそも、ご自身の考え方って「長年の続けた思考のクセ」です。あなたの生き方の「公式のようにパターン化」させています。
決して、今までの考え方が「悪かった」という見方ではなく、
「そうかなあ~」「そうかもしれないかあ~」と、振り返りながらお読みください。「もっと、こんなふうに考えても、いいのかもしれないなあ」こんな感覚、こんな気づきが「水を減らす」ことにつながります。
思春期中学生の子育て疲れの正体は「あなた思考癖」
辛い子育てを好転させる「心を解き放つ考え方2」
コップの中の古い水の分析をしてみましょう。
思春期の子育て中の悩みですので、その水の成分「お子さん」のことでしょうか?ちょっと、自分を調べてみてください。
自分が「気になってしょうがなあ」と思うこと何ですか?例えば、お子さんの言葉や行動面、すぐにでも「アレだけは、やめてよ!」と思うこと思い浮かびますよね。
一度、苦しみの原因を挙げてみて整理してみることを勧めたいです。大抵そこで、気づくことがあります。
水の成分って、その大部分が「お母さん自身」の負の感情です。
子どもの今を心配、子どもの将来を心配‥‥
子どもへの心配そのものというより、子どもの心配するご自身の「感情」です。私自身が、辛いのです。
そんなはずではない…、なんで私がこうなっているの…
水の成分には
- 「口を出しても、協力はしない夫」への負の想いもあるかもしれません。
- 姑、姑の子育てへの口数が増えているのかもしれません。
- 前は仲のよかったママ友と、最近会うのも面倒になっているのかもしれません。
- 親の病気や介護も抱えている方もいることでしょう。
- ご自身の職場関係も、体調の変化も・・・心配事は次々と湧いてきます。
これらの正体は、子どものことというより、みんなご自身のことですよね。こんな状況を背景に新しい「やり方」を手に入れたいと、現状を抜け出したいと頑張る親御さんなのです。
もう、十分に頑張っているのですよね。すこし手をぬいてください。あなたは、そう言われると「いい加減」な言葉に聞こえちゃうかな。好きな言葉じゃないよね。
手を抜くって、そんなに悪い言葉じゃなくて、
「いい」「加減」を一緒に見つけましょう。こんなふうにとらえてください。どこかにこだわり過ぎていて、バランスが崩れているかもしれません。バランス感覚という視点で考え直してみるのもいいと思います。
思春期中学生の辛い子育てを好転!思春期は過干渉はNG
辛い子育てを好転させる「心を解き放つ考え方3」
突然ですが…西岬ひまわり 知っていますか?
南房総先端の「お花の産地」だそうです。いろいろな試行錯誤の中で成功に至るのですが、この地域は海岸近くので、もともと砂地で作物は育ちにくい土地柄だったようです。
砂地ですので、水がすぐに染み込んでしまうわけです。当然ひまわり栽培にも適さないわけです。興味深いことは、不十分な土地柄を武器にして研究を重ねて、見事は花を咲かせてしまうという事実です。
どうしてそれができるかというと、砂地で水分を得にくい環境の中、ひまわりは、生きるうえで必死に水を得ようとするわけです。
そこで根から水を吸い上げる役割を果たすのが道管です。茎の中を縦に走るパイプの束の部分が「太くたくましく」成長したのです。
ひまわりが首が長いので、すぐに曲がってしまいますよね。この西岬ひまわりは首が強いので、とても人気なのだそうです。なぜそう育つののか?
ひまわり自身が「悪条件に適応して」逞しく育ったのです。
ずいぶん昔にテレビに放映されたものですが、印象に残ったドキュメンタリーでした。トマトやイチゴなど、野菜や果物でも細かく水分調整をして、出荷直前に意図的にカラカラの状態をつくるわけです。
野菜や果物自体が、厳しい状況を乗り越えようとする過程で「糖度」をあげしまう。結果、高級品をつくる手法になるわけでうす。
共通点は、意図的に「水分」を少なめにする=ストレスをかけることで、野菜や果物自体の「成長を促す」手法です。考え抜かれた、よきストレスの与え方で「生産者自慢の商品」を作り出しているのですね。
過保護、過干渉はこの逆の育て方です。過保護、過干渉のおおもとは、お母さん自身が「そのように育てたい」のですよね。
子どもにとって良いかどうかの真実には関心がなく
「わが子に良いこと」と親が信じこんで、何も疑うことなく「自分がそう育てたい!」ように子育てをしている
これが客観的にみた過保護・過干渉の真実だと思います。
ここで提案です。「あなたにも子育てに関して、注意することや気になる事がありますよね。」それを親として「やり切らないと」子どもの将来が立ち行かなくなりますか?
そう考えると、こだわることは減りますよ。
思春期は「未熟を自覚しつつも、独り立ちしたい」のです。その時期に、昔と変わらない「ああしろ、こうしろ」はうるさく聞こえますよね。
親子関係も急激に変化しています。大人に向かって、不安定な足取りでも自分で歩きたいのです。 行けるところまでは…親が先回りして「いつも声掛けられちゃ、嫌」なのですから。
日常生活の、こまごまとした気になる事。
もう一度、考え直してください。「譲れないこと」と「まあ、ここはイイか(前向きなあきらめとでも表現します)」の区別をしてみましょう。
もう大昔になりましたが、夫婦の会話です
妻:もう何日もお風呂に入っていないよね…
私:垢じゃ死なないから、気にしなくいいんじゃないの?
当たり前のように「私も大変気にしていました」けどね。でも、余計な?トラブルは減りまし、親の余計な?気苦労もずいぶん楽になりました。
思春期中学生の子育ては「育」の字を「育てる」から「育つ」にチェンジ
辛い子育てを好転させる「心を解き放つ考え方4」
ひまわりの種は、ひまわりの花を咲かせます。ひまわりの種は、いくら親が一所懸命に育てても「バラ」にはなりません。
ひまわりの種は ひまわりの花を咲かせる力をはじめから秘めていているのです。
種には育つ力がある。
自分の子どもだから、きっと「育つ」
教育の「育」の字を、「育てる」ではなく、「育つ」を読む
親が勝手に、子どもの育つ力を信じずに、親好み別の花にしようと願っていませんか?
「育つ」力を信じれば、「育てる」も変わります。
水が乾いたときだけ、そっと水をかけてあげればいいし、
風が強けれその時だけは、支え棒を添えればいいし
日差しが強すぎれば、日陰をつけってやればいいし、
嵐が来れば、家の中にいれてあげればいい。
育つ力を信じる構えで、
一生懸命に育てるは、いつも気にかけて状態だけは見守ってそばにいる育て方になると思います。
「自分の思うとおりに育ってほしいなあ、自分の考えと違うなあ」と、考えだすと、口数・手数が急に増え始めます。
子育て疲れの親の考え方を好転させるプラス1
辛い子育てを好転させる「心を解き放つ考え方5」
私は「そのとおり!」と、いつも100%共感してしまう先生、白駒妃登美さんの言葉です。
出版社致知 『母』vol2から
私が母親の役割として最も大切だと考えるのは、我が子に絶対的安心感を与えることです。
そのためには、自分が愛を受けてきた存在であると自覚することが、大切ではないでしょうか。
先生は、ご自身の経験や子育てを、率直に語ってくれます。
「そんなの大したことないわよ」
サバサバして肝のすわった江戸っ子気質の祖母と母は、私が幼い頃から体調を崩したり、精神的に落ち込んだりする度に、そう言って励ましてくれました。
最初は「なんてデリカシーがないのかしら」と反発していましたが、
繰り返し言い含められるうちに、大抵のことは大したことではないと思えるようになりました。
私が今日まで逞しく生きてこられたのは、二人のおかげと感謝しています。
息子が高校受験に挑戦しましたが、あいにく第一志望が不合格でした。
合格は間違いないだろうと思っていただけにショックでしたが、
その時ふっと心の中から湧き上がってきたのが
「願いはもう叶っているんだよ」という言葉でした。
私は10年前に大病を患いました。主治医から「こういう状況で助かった人を見たことがありません」と言われてしまいました。当時、息子は小学校に入学したばかり。
「せめてこの子が中学を卒業するまで私を生かしてください…」それが私の切実な願いでした。
おかげさまで、病は奇跡的に治癒し、気が付けば息子は無事中学を卒業しようとしている。
そう、願いはもうかなっていたのです。
「どこの学校へ行くなんて関係ない。あなたが元気で、笑顔でいてくれるだけで私は幸せなのよ」
私は息子を思いきり抱き締め、一緒に声をあげてなきました。
子どもを育てることに、
真剣に向き合えば、それだけでスゴイことです。十分立派なこと。
大きな仕事なのです。誰一人として「思い通りに進められるお母さん」はいません。みんな苦しんでいる、必死です。
でもそこには、かけがえのない時間があるのです。あせらない、気落ちすることもない。
考え方を、どんどんと「プラス1」していけばいいのだと私は思います。
思春期中学生の子育てを好転させる!まとめ、親御さんにエール
あなたのお子さんは、
お母さんお父さんの背中をいつもみています。
表面は、親を無視するような態度してても、親を見ているのです。背中で感じているのです。思春期になって、正面から迫ってくるお母さんお父さんから、少し離れていたい。
まだ、大人になり切っていないことは十分にわかっている。
けれど、もう子どもではない。少し、ほおっておいてほしい。でも、助けてほしい時は、助けてほしいし、
まだ、甘えたい時もあるし…
あなたのお子さんですから、タネは確実に成長しているのです。今は、育てるより育つ力を信じてあげてください。お子さんを信じるって、ご自身を信じることです。
私は
息子や娘の考える最高の父親じゃないことは自覚していました。でも、無責任な父親ではないし真面目に働き、家を支えている…
最低ではないでしょ。自分の子どもだから絶対に大丈夫。
私は子どもを信頼しています。その根っこは、自分自身への(無理やりですが)信頼かもしれません。でも、私は、正直そのような自信家ではありません。
だから現実は、無理やりにそのような「考え方」を自分に言い聞かせていた感じです。
私が母親の役割として 最も大切だと考えるのは、
我が子に 絶対的安心感を与えることです。そのためには、
自分が愛を受けてきた存在である
と自覚することが、大切ではないでしょうか。
私の大好きな白駒先生という方の言葉です。これが、子育ての原点。手を抜いてはいけない母親の責任。
この視点で考えていけば、それ以外は完璧じゃなくていいのです。お母さんは、子育てを頑張りすぎているのかもしれません。
心の向きを少し変えることに意識を向けると、今のお子さんの状態は、決して悲観する姿ではないのかもしれませんね。スッキリするような解決はないかもしれません。悩み続けることが親の証。悩み方の問題です。
これからも、すこしでもお力になれますように続けていきます。ここまで、読んでいただきありがとうございました。また「ワダチブログ」に息抜きに来てください。