子育ては何かとストレスもたまります。一番辛くこたえるのは、反抗期・思春期を迎えたわが子とのギクシャクした親子関係です。
今回の記事は、子育てに辛さを感じている親御さんに、効果的な対処法として具体的な会話術を提案しています。
お子さんと衝突しないためには、ちょっとした心がけるポイントがあります。中学生との関係改善を促進する母親の会話術をご紹介します。
私は、公立学校の元校長です。多くの中学生と保護者の皆様に接してきた経験を生かし、子育て中のお母さん、お父さんを応援する「ワダチブログ」を運営しています。
お子さんとの関係性を改善する話し方を解説して、お子さんの「やる気」を育む対処法4選を紹介します。お子さんとの関係性改善する「魔法の言葉」についても解説しています。
親子の会話がない時の効果的な対処法!母親の会話術のポイント
親子関係改善の対処法4選をご紹介していきます。子育て疲れを感じる親御さんは、ちょっと肩の力を抜いてお読みください。
親子関係解消の会話術1
最初のキーワードは、簡単なフレーズですが思春期には特に効果的な一言です。それは
明るく、興味をもって、親自身が楽しそうに、この1フレーズをチャレンジしてみてください。
子どもが聞いていようが、聞いてなかろうが、
親御さんの心境は、「お子さんのことが気になって気になって」色々なことが言いたくなってしまう心境ではありませんか?
しゃべることがご自身の必須パターンになっていませんか?
お子さん現状にに「しゃべらずにはいられない」お母さんのイライラした気持ちです。
思春期の子育ては、誰でも難しくて苦戦するものです。
子育て迷走中は、どうしても「口うるさく」なっている傾向になってしまいます。口調が強くなる親子関係が悪化するくらいなら…しゃべらない!しゃべり過ぎに注意です。
「子どもの方にしゃべってもらう」ことを考えます。
そんなこといっても、そもそも「子どもの方から、話しかけてなんかこない…」と漢字つかもしれません。
実はお子さんは、親御さんに認められたいと思っています。だから話したくないわけはないのです。話せば、対立し認めてもらえない…だから、口数が減るのです。ひたすら話を聞いてもらいたいのが思春期のお子さんの真の心象なのです。
お母さんは、子どもが話している時、自分の考えを主張するのではなく「聞くに徹する」ことを意識してください。
「はじめから、子どもの話を聞きたい」というスタンスで、話しかける感じです。
確かに、口数が減っているかもしれませんが、親に話しかけてくる時もあるはずです。
もしかして「その時」を、「ちょっと、待ってて」「今料理中、待ってて」と、遮っているかもしれません。お子さん「もう、いい!!!」なんて、怒ったことはなかったですか?
自分自身が子どものことが気になって、気になって、自分の伝えたいことだけを伝えている自分、どこかにいませんか?
その場面、その点(瞬間)で、どうしても言いたくなる感じです。
一瞬一瞬に湧き上がる自分のマイナス感情を「点」で処理するのではなく、子どもとの生活を「面」で考えるイメージで、じっくりと構えてください。
話を聞いてくれる人は、思春期には大切な存在です。それが、お母さんなら、子どもにとって幸せなことです。
そこをチェンジしてみましょう。
親子の会話がない時!中学生との関係改善を促進する会話術
親子関係解消の会話術2
2つ目 言わなくていい言葉は 言わない。
会話術を紹介しているのに「話すな!」とは変かもしれませんが、これが結構効果的なのです。無視するわけではありません。逆にあなたは関心も持ちすぎているので、言わなくてもいい言葉をつい言ってしまうのです。
繰り返される勉強の話、兄弟姉妹や子どもの友人等との比較、一刀両断的な叱責は厳禁です。
お母さん自身のイライラや不安が、言わずには、いられない自分になっていることに、気づいてください。
一番の対策は、見ない。その場を離れる。
コミュニケーションの鍵は非言語的な要素が重要な働きをしています。言葉の調子、その人の表情、視線、態度です。
言わなくてもいい言葉って、言葉自体も問題がありますが、
その時の「マイナス感情」が、声の調子、表情、視線、態度に正直に表現されるのです。言葉とともに、ダブルパンチで子どもに届いてしまいます。
伝えたい本当の想いは、伝えづらく、伝えたくない想いは、簡単に確実に伝わってしまう感じです。
親子関係解消の会話術3
3つ目は 絶妙のタイミング です。
言葉には、効き目抜群の「その時」があります。
お子さんが頑張ってきて成功した時、うまくいかない時、成長を認めたり、努力の過程を認めたりする言葉です。
思春期は素直に表現できないので、「ふん!!」と、悪態ついたりそっけない態度でも、親からの認める言葉かけは、うれしいと思いますよ。
そう簡単には、「喜ばないぞ~」と、喜ぶ素振りはしないかもしれませんが…笑
親子関係解消の会話術4
4つ目は 本気で喜ぶ!!!わが子の成長を全身で表現です。
成功のポイントは、真実です。
あなたが「本当」に嬉しく思っていることを、素直に話しかけてみよう。
「私メッセージ」と言われていますが、「(私が主語になって)…嬉しい。悲しい。残念」という表現を心掛けてみてください。
「お母さんは、○○ こんな気持ちで話しているからうれしい。(悲しい)」
反対は「あなたメッセージ」で、「(あなたが主語になって)…しなさい」という言葉です。
基本的に、干渉されたくない年頃になったら、「私メッセージ」を有効に活用してください。どうしても「あなた」メッセージが多くなっているはずですよ。子どもを、コントロールしようとする思いが背景にある言葉は厳禁です。
無意識でも親が自分の願いでコントロールしようと知ればするほど関係性がこじれてしまいます。やはり「承認欲求」は、心に響く言葉になれます。
「すごいね」「成長したね」「うれしい」と素直に表現できるように心がけてください。
お子さんのやる気を引き出す「魔法の言葉」とは?
次の話題は、やる気のお話。
こんな表現をしますよね。まるで「やる気」はその個人も「野力:持ち物」のようです。たしかに、そのような一面もありますが、「やる気」は「関係性」でもあるのです。
「あの人と一緒に仕事ができると、すごくやる気が出て、気持ちよく働きやすい」こんな経験は大人にはありますよね。
ここでは「やる気」を「親子の関係性」特に「魔法の言葉」から引き出していこうとする考え方からまとめました。
魔法の言葉とは…相手の心にピンポイントで届き、エネルギーを満タンにしてくれる言葉、人を前向きな気持ちにさせてくれる言葉と考えていきます。
しかし、万人共通の「魔法の言葉」が、決まっているのではありません。
実は「誰の話す言葉か」が大事。
その人が「どんな言い方を、していたか」が大事。
その人の想いの詰まった、その人の体温を感じる熱のある言葉だから、魔法の言葉になる。
言霊という言葉があります。一般的には、日本において言葉に宿ると信じられた霊的な力のこと。発した言葉が、実現するエネルギーとなる。子どもの成長には、大人の体温のある本気の言葉との出会いが欠かせません。
親子の会話がなくなったときの母親の自己理解
こんな状況のお母さんは、100%まじめに頑張ってます。
実はこれ、私自身もそうでした。
教育のプロとして、職場では実績を残し少々自信もついたころ…実に、情けない父親をつきつけられていました。私は「教師をしている自分と親の自分」とのギャップに、悩み続けていました。
教育って 距離感が鍵を握るのです。
私が教師として子どもに影響力を与えられるのは、子どもを第一に考え、いつも一緒にいる一番身近な「他人」の先生だからです。
近いけど離れている、他人だけど、めちゃくちゃ近い。 私の言葉を素直に受け入れてくれる 一つの背景です。この距離感が 最強なのです。
最も身近で、赤ちゃんからいつくしみ、育て上げ、今はすくすくと成長し、中学生になって、生意気になり始めたわが子。最も身近にいて、離れることのできない親子。ある意味近すぎる距離感。
愛しているからこそ、難しくしている、親子だから「わかるだろう」って思いたい、でも…そもそも「伝えていなかったり…」
生徒なら、自然に話しかけられることができるに、我が子だと、できなくなる歯がゆさがありませんか?
私の娘は、小学校1年生からミニバスをしていました。ともに活動する同級生がいました。
6年間、たくさんの試合で遠征し、家族ぐるみで一緒に応援し続けました。そして、子どもたちが30歳を超えた今、たまに、3家族で集合します。
情けない話ですが、私の知らない娘のことを、友達のお母さんは、知っているという事実。LINEで連絡を取り合う関係。
私も、娘の友達からは、ずっと「〇〇の、おじちゃん」です。
結婚式にも出席させていただきました。小学校から、ずっと自分のことをわかってくれている親友の母、これもまた、最強の距離感です。
娘の一つのよりどころ。ありがたいです。
迷走中のお母さん、お父さん。そんなに自分を責めないで。でも、変化を!!うまくいっていないなら、いつもと違う方向から、1チャレンジです。お母さんお父さんに、具体的な提案です。自分にできるか、考えてみてください。
親子の会話がない時の効果的な対処法!中学生との関係改善を促進する母親の会話術 まとめ
今回は、「親子の会話がない時の効果的な対処法!中学生との関係改善を促進する母親の会話術」についてまとめました。
私の最初の主張は、親だからこその言葉がきっとあるということです。誰が言った言葉か、どんな言い方をしたかを大事としました。
だからこそ、「親」は、あまりにも近い距離感で、難しい一面もあることをお話しました。
親には親にしかできない最高の言葉、影響力があるはずです。「最高のタイミング、真心を込めた伝え方」をすれば、鬼に金棒です。
親だからこそ、誰にも真似できない、お母さん、お父さんは、愛情ある魔法の言葉で、我が子に話しかけることができると、私は信じています。
かけがえのないわが子なのだから。あなたの言葉は「魔法の言葉に、きっとなる」無関心そうな感じにしていても、子どもは親のすべての表情・行動・立ち振る舞い・生き方に鋭い感性でアンテナを張っています。親に、認めてもらいたいのです。
もしよろしかったら、魔法の言葉にぴったりの関連記事が、たくさんありますのでご覧ください。
二つ目は、子どもの話を「聞く」に徹することです。
親には親の正解があります。子どもの話は、ちょっと話しかけただけで親には、どんな話なのか分かるのではないでしょうか。もしくは、わかったような気がしているだけかもしれません。
話し下手はあっても、聞き下手はないですよね。聞く行為は少し軽んじられているのかもしれませんね。聞くことだけなら、簡単って。なぜでしょう?
聞き下手を認識した時点で、聞き上手なのかもしれません。
自分の聞き方は、未熟。だから、真剣に子どもの声に耳を傾ける。真剣に愛情をもって、ただただ耳を傾ける。これって、あなたを、母親として信頼していますよ。大丈夫のメッセージです。
魔法の言葉って、子どもの心に染み込んでいくイメージですよね。子どもの心に「大丈夫、踏ん張れ!!」を届けることが目的ですよね。
魔法の聞き方だっていいじゃないですか?形にこだわらず、親子は自然がいいんでよね。カッコつけないで、素の自分が一番いいのではないでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。先生方や子育て中の親御さんを応援する「ワダチブログ」には関連記事がたくさんあります。参考にしていただけたら嬉しいです。
私は、言葉が自分をつくっていると思っています。だからこそ、親の子育ては、言葉で育てているんですよね。特別な言葉を考えるのではなく、毎日の会話の中に、あたたかな視線、まなざし、声の調子等、すでに魔法はかかっていると思います。